2012/07/16

FS 2012 July 8th round - Meeting A New Chinese -

7、8R と連敗してしまいました・・・相手は中国からの新メンバーで、18歳のZhu Yansen です。ここまでの順位はさほど良くなく、実際に黒でもうまく指すことができました。しかし、相手の指すスピードが異様に早く、大切な局面で冷静に対応することができませんでした。

Zhu, Y (CHN, 2176) - Kojima, S (FM, JPN, 2290)
First Saturday 2012 July IM (8)

1. e4 e6 2. d4 d5 3. exd5 exd5 4. c4



French Defence を採用するようになってから、毎回異なるバリエーションで試合をしています。Exchange で白がc2-c4 を突く形は、あまり勉強したことがありませんでしたが、オープニングは特に黒に問題なく進みます。

4... Nf6 5. Nc3 Bb4 6. Bd3 O-O 7. a3?! dxc4 8. Bxc4 Bd6


このビショップはなるべくキープするつもりでb4 に出しましたが、ここは8... Bxc3+ 9. bxc3 dxc4 10. Bxc4 Qe8+ 11. Nge2 Qc6!=/+ という変化があったようです。

9. Bg5 Nc6 10. Nge2 h6 11. Bh4 Bf5



ここまで満足に指せたつもりです。白のピースのセットアップはベストではなく(ナイトがf3 にいるほうが好ましい)、d4 の孤立ポーンは将来的なターゲットになります。加えて、黒にと特に不満な点がありません。

12. h3 g5 13. Bg3 Bxg3 14. fxg3 Qe7


開いたfファイルはさほど怖いものだと感じません。それよりも白は乱れたポーンストラクチャーが問題となります。

15. O-O Bg6 16. Kh2 Rad8 17. Qd2 a6!



この手は時間を使って考えました。ナチュラルにルークをセンターの回す17...Rfe8、f6 の浮いたナイトを守る17... Kg7 も候補でしたが、まずは白のNc3-Nb5や、Bc4-Bb5 を止めるこの手からです。

18. Rae1 Qd6 19. Bb3 Rfe8 20. d5


白はdポーンを進めてd4 にマスを作りますが、dポーン自体の弱さはさほど変わっておらず、根本的な問題の解決になっていません。しかし、ここから私の指し方も正確性を失い始めます。

20... Ne7?!


最もアグレッシヴな20... Ne5 (狙いはNe5-Ng4+ からのダイレクトアタックだが、メイトまでは届かない。)とどちらを指すべきかでひたすら悩み、すぐにナイトが逃げなくても良いことを気付いていませんでした。20... b5!-/+

21. Nd4! Nexd5?!



ここも読みが不正確です。単純に1ポーンアップになると考えたのは誤りで、黒はf5 のマスをしばらく抑えておくべきでした。21... Kg7!?

22. Nxd5 Nxd5 23. Rxe8+?


ここは相手のミスによりチャンスが訪れましたが、全く気付いていませんでした。白は23. Nf5 Bxf5 24. Rxe8+ Rxe8 25. Rxf5= と指すべきで、これで本譜通りです。

23... Rxe8 24. Nf5 Bxf5?


24... Ne3!(クイーンを逃がさず、ルーク取りからのナイトフォークを狙えば黒勝勢でした。)25. Qxe3 Rxe3 26. Nxd6 Rxb3 27. Nc4 Bd3 28. Rc1 f6-+

25. Rxf5 c6 26. Bxd5 cxd5 27. Rxd5



ナイトの守りの数が足りていると思っていたことが、21手目の時点での勘違いでした。1ポーンを取り返されて流れは白にありそうですが、正確に指せばドローにできます。しかし、ここで私の残り時間は10分ほど、相手は1時間以上残っており、この持ち時間の差が、直接的な敗因となったさらなる間違いを呼び込みます。

27... Qf6 28. Rd6 Re6 29. Rd8+ Kg7 30. Rb8 Rb6


私のこの局面での間違いは、クイーンまでバックランクに入られては即負けだと思っていたことです。30... b5 31. Qd7 Qxb2 32. Qd8 Kg6!= このキングが先に上がっておくディフェンスの手が思い浮かばず、試合はおかしな方向へと向かいます。

31. b4 Rd6 32. Qc2 Qa1?



残り4分まで考え、黒もバックランクを攻めるしかないと決断しましたが、もちろんそんなことはありません。32... b5 33. Qc8 Kg6=

33. Qc8 Rd1 34. Qh8+ Kg6 35. Rg8+ Kf5 36. Qh7+ Ke5 37. Re8+ Kd4?


ルークを交換されたうえで、ポーンを取られる形は敗勢だと思い、キングをこの位置に動かしました。しかし、実際には本譜のほうが簡単にキングがつかまり、試合終了となります。37... Kd6 38. Rd8+ Kc7 39. Rxd1 Qxd1 40. Qxh6+-

38. Qe4+ Kc3 39. Rc8+ Kb3 40. Qc2+ Kxa3 41. Rc3+ Kxb4 42. Rb3+ Ka5 43. Qc7+ 1-0



時間が増える40手目以降まで、このメイトの形は見えていませんでした。問題のない局面で、慌てて自滅してしまったのは久しぶりです。反省します。

いよいよFS も2戦を残すのみです。今日の相手はベテランIM Bela Lengyel、ここまで黒で2戦2勝の相性の良さを見せられるか、勝負のラウンドです。


管理人の護さんには毎食お世話になっています。明日の試合が終われば、私もそろそろ何か作ろうと思います。(多分)

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