2013/05/20

Memories of Hungary Vol.3 - Andante and Friends -


4月はすっかりこのシリーズの存在を忘れていたので、約2ヶ月ぶりの更新です。Vol.3 では私がブダペストで過ごした日本人宿、アンダンテと、そこでできた友人たちの話をしようと思います。

どこかですでに書いたかも知れませんが、2010年に初めてハンガリーに行ったときから、アンダンテには興味を持っていました。宿泊料金は格安で、日本人のスタッフがおり、お客さんもほぼ日本人である。そんな条件であれば、長期でも過ごし易いであろうと考え、ブダペストの滞在をアンダンテにするというのは、昨年の頭には具体的なプランに盛り込まれていました。それでも、実際に行ってみなければどんな場所かはわからないため、5月に初めて顔を出した際はおっかなびっくりです。


アンダンテの男子ドミトリー。このように2段ベッドが並んでいます。


キッチンつきのリビングでは、お客さんがくつろいだり、食事をとったりします。

到着した当初は、宿でのマナーや他の客との関わり方などもわかりません。そんな私でもすぐに打ち解けられた(かなぁ?)のは、宿のオーナーと当時の管理人、そして最初に仲良くなった3名のお客さんのおかげだと思っています。ブダペストに着いた翌日、気軽に食事に誘っていただき、その後はアンダンテで一緒に料理を作ったり、色々な話を聞かせてもらったりしました。お客さんの1人とは、9月に横浜で再会しましたが、もう2人ともまたお会いしたいですね。その中でも、ライターの松崎さんにGigazine の記事を書いていただいたのは、ハンガリー生活序盤の良い思い出です。

チェス日本代表は試合中、頭の中でどんなことを考えているのかインタビュー

アンダンテは基本的に旅の宿ですので、ヨーロッパ旅行をする人や、世界一周中のバックパッカー、自転車で各地をめぐる人(これをチャリダーと呼ぶことを、アンダンテで教わりました)などが集まり、旅の情報を交換します。他にはブダペストにいる留学生が遊びにきたり、ハンガリー国内や近隣諸国で働いている日本人が宿泊に来たりします。日本のチェス界にずっといると、価値観の近い人たちが集まりやすいので、それはそれで過ごしやすいのですが、様々な職業の方や専門の学生と交流するのは、非常に刺激的な毎日でした。ブダペストで知り合ったのは、音大生、獣医学部生、指揮者、鍼灸師、初生雛鑑別師、写真家、フリーライター、ハンドボールプレーヤー、ポーカープレーヤー、バレリーナなどなど。


仲良くなったお客さんと、目隠しハンデつきのチェス。彼からは、お返しとして将棋を教わりました。

お客さんの中にはチェスに興味を持ってくれる人も多く、アンダンテでは何人もの日本人にルールを教えました。初めての人にチェスのルールを教えるのは、中学生の頃から慣れているつもりでしたが、どういった教え方がベストなのかは、なかなか確定しません。ですが、アンダンテで思いついた現在の教え方には、多少の自信を持っています。こうしてルールを教えた人たちが「チェスって面白いね」と言ってくれたり、ハンガリーを離れた旅先でもチェスをしていると報告してくれることは、私がブダペストの滞在先をアンダンテにして良かったと、心から思えるポイントの一つです。


11月にドライブで遊びに行った、ワイン生産の村の蔵にて。

そしてハンガリーの生活を振り返る上では、彼の存在は無視できません。7月から2月まで、アンダンテの管理人を務めた岡本くんには、長期間とてもお世話になりました。お互いに、これまであまり交流のなかったタイプであったために、価値観の違いから衝突することもありましたが、今では良い友人だと断言できます。2人ともハンガリーを去った後に、彼が自身のブログに書いた私についての記事には、腹を抱えて笑わせてもらいました。それと同時に、よく私のことを見て、支えてくれていたことを実感し、感謝しています。また近いうち、日本で会いましょう!

岡本 Vs チャンプ小島

そして最近になって、アンダンテのリニューアル工事が終わったとの連絡が入りました。私が9ヶ月のハンガリー滞在のうち、ブダペストの全宿泊を過ごしたアンダンテの姿はもうないのかと、少し寂しく思うと同時に、新しくパワーアップしたアンダンテを早く見たいと強く願っています。遠く離れた東欧の一角にある、私の新たなホームとも呼べる場所に、また帰りたいと思う今日この頃です。

アンダンテでできた友人たちとは、これまで日本で経験してこなかったようなイベントを、いくつもこなしてきました。一緒に温泉やプールに行ったり、オペラや演奏会を見に行ったり、IM ノーム獲得や誕生日を大人数で祝ってもらったり、ともに年越しを過ごしたり、そして飲みながら互いの夢を語り合ったりと、思い出は枚挙に暇がありません。今度の滞在では、どんなユニークな人たちと知り合えるか、今から楽しみにしています。

Andante Hostel

Vol.4 に続く

2 件のコメント:

nobukichi さんのコメント...

岡本さんのブログを読みに行って、職場で笑いをこらえるのに苦労しました。いいお友達ですね。うらやましい。

Shinya_Kojima さんのコメント...

なかなか愉快なやつです。カペルでも、参加者みんなで見て笑い転げていました。

コメントを投稿

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.