快速選手権2日目、今日も蒲田に足を運んできました。8試合のラピッドを終え、優勝はオリンピアードの元代表、山田弘平くんでした。スコアは8/8 のパーフェクト! 北海道から上京して日の浅い弟との兄弟対決や、リスト1 のアレックスとの頂上対決を制し、自身2回目の優勝です。弘平くん、おめでとう!
2位には、弘平くんに負け以外7勝のAlex、3位には三ツ矢さんが入っています。振り返ってみれば、リスト上位3名の入賞ですので、順当言えば順当な結果でしたね。1700台ながら、5.5/8 でAクラス優勝、全体でも3位タイの4位だった蒔田くんは、久々の公式戦大会で、十分な結果を残せました。
いくつか今日、見ていて気になったポジションがありましたが、そのうち1つをご紹介しておきます。下記のポジションで黒番となり、私は黒の勝ちだと考えていました。しかし、実際には...
1... Ba6?! 2. Bf1 c4? 3. Bxc4 Bxc4 4. Rxc4 Raxb2 5. Rxb2 Rxb2=
このように進んで、すぐにドローで合意したようです。もちろん、ポーンがあるファイルはお互い同じなため、ドローは順当な結果でしょう。それでは代わりに、黒はどのように試合を進めるべきだったでしょうか。正しい手順は...
1... Rb3!
ルークは縦横に利きが広いピースです。このように6段目まで進んで、白のbポーンをターゲットとしてブロックしつつ、g3 のポーンを攻撃します。
2. Kh2 Ba6!-/+
こうしてルークをb3 に置いてからビショップをa6 に出せば、白は本譜のビショップ交換ができません。Ba6-Bd3 の狙いがある黒に対応するためには、白はb2 を捨てるしかないでしょう。そうすれば、c5 がパスポーンとなり、典型的なBenko Gambit の勝ちパターンになります。ただしこれは、Benko Gambit の知識云々というよりも、エンドゲームでの考え方でしょうね。阿部くん、あと一歩でしたね。
全日本で不調だった長谷川さんは、4.5/8 でAクラス3位となり、2日コース唯一の女性入賞者となりました。最終戦、真明くんとのCaro-Kann Advanced Variation のゲームは、Caro-Kann のスペシャリストである私と桑田くんが、検討でがっつり見入るような難しい試合展開でしたね。オリンピアードでも、今日のような力強いプレーを期待しています。
さて、今日は閉会式後、私から6月末からのイベントを告知しましたので、明日から2日間は連続でそちらの記事を掲載します。すでに他のページでイベント情報をチェックしている方もいらっしゃると思いますが、あらためてご確認をよろしくお願い致します。それでは、また明日!
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