2014/07/22

Summer Open 2014 Day2


Open Class 入賞者たち

オリンピアード前、最後の公式戦であるサマーオープンが終わりました。結果は私が6連勝で優勝です。6試合以上の大会で、全勝優勝は久々ですね。2000以上のリスト2-4 の3人とも、面白い試合ができたので満足です。

1st Place Shinya Kojima (FM, 2434) 6/6
2nd Place Ichiro Ishii (1906) 4.5/6
3rd Place Susumu Kuwata (2181) 4/6


4P は桑田くん、三ツ矢さん、角谷くん、汐口くんの4人が並びましたが、タイブレークで最も高かったのは桑田くんでした。今日の棋譜は、彼との最終戦を載せておきます。

Kuwata, S (JPN, 2181) - Kojima, S (FM, JPN, 2434)
Summer Open 2014 (2)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. e5 Bf5 4. Nf3 e6 5. Be2 c5!?



去年まではこの手がメインの準備でしたが、ヨーロッパ遠征最後の地、スペインで痛い負けを喫したので、半年以上封印していました。とは言え、しっかり研究し直したわけではなく、桑田くんに指したのは何となくです。

6. Be3 Qb6 7. c4 Qxb2 8. Nbd2 Ne7 9. O-O Nbc6 10. Nb3 dxc4 11. Bxc4 O-O-O 12. Nxc5 Nd5


Caro-Kann Advanced Variation では非常にポピュラーなアイディア、d5 のアウトポストにナイトを運んで、黒マスビショップのダイアゴナルを開いておきます。

13. Bg5 Bxc5! 14. Bxd8 Nxd4 15. Bxd5?



この手は直感でダメだと感じていました。白は15. Ba5! と指してダブルビショップをキープすべきで、そうしていた場合のほうが、黒がエクスチェンジの代償をどこに求めるか、多少難しくなっていたでしょう。

15... Rxd8! 16. Bc4 b5!


これで白マスビショップをシンプルにアタックすると、白はマテリアルをキープし続けることができません。

17. Nxd4 Bxd4 18. Rc1 bxc4 19. Rxc4+ Kb8 20. Qa4 Bb6



これでダブルビショップ vs. ルークのマテリアルとなり、キングへのアタックも防いで黒勝勢です。この後は自画自賛ですが、鮮やかに決まったと思っています。

21. Rfc1 Qxf2+ 22. Kh1 Bh3!


23. Rc8+ からルークを捨てても、パペチュアルチェックが入らないことを確認して、黒からメイティングアタックを仕掛けます。

23. Qc6 Qe2! 24. gxh3 Rd1+ 25. Rxd1 Qxd1+ 26. Kg2 Qe2+ 27. Kg3 Qf2+ 28. Kg4 h5+ 0-1



最後はエクスチェンジダウンながら、29. Kxh5 Qf5+ 30. Kh4 Bf2# となります。試合後に話を聞いたところ、桑田くんも黒番で5... c5!? がメインの用意だったようで、そんな彼とシャープなゲームができたことは、オリンピアード前の良い刺激になりました。

今大会、久々の30秒増加の持ち時間だったためか、私の初日の試合以外にも、エンドゲームまでもつれるゲームが多く見られました。閉会式でも述べましたが、まだ日本のプレーヤーは全体的に、エンドゲームが未熟であるように思えます。オープニングの研究とタクティクスばかりでなく、ポーンエンディングの基本や、ルークエンディングにおけるルークの働かせ方など、基礎からで良いので、少しずつエンドゲームへの理解を深めてもらえればと思います。

また私自身、最近はイベントの主催者やコーチとしての活動が多少忙しく(言い訳ですw)、目立った戦績は残していませんでしたが、このサマーオープンで良い戦績を残せたことは、オリンピアードへの良い弾みとなりそうです。他の代表の皆さんも、お疲れ様でした! 次は7月最終日に、成田でお会いしましょう。

2 件のコメント:

ピカチュウ さんのコメント...

オリンピアード女子チームで キャスリング娘。 を結成して普及に励んでいただく・・・どうですか・・・▼o・~・o▼ 汗

Shinya_Kojima さんのコメント...

結構メンバーの年齢層はばらばらですが、それは... ( ̄▽ ̄)

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