ジャパンオープン終了直後の今日は、千駄ヶ谷の将棋会館に足を運んできました。羽生さんの招待を受け、来日中のブラジルのIM James Mann さんたちと一緒に、プロ棋士の対局観戦をするためです。案内された対局室では、森下さんや塚田さんが対局をちょうど始めるところでした。わずかな時間でしたが、プロ棋士が真剣に対局する、緊張感のある空気を感じることができました。
4階の対局室見学の後は地下のスタジオを案内され、さらに実際に将棋を指すこととなりました。私は主にカメラマンに徹し、James Mann さんとポーランドのStanaszek さんが、羽生さん、野月さんと対局する様子を見守ります。野月さんは、昨年の電王戦で解説をしている姿を見かけましたが、実際にお話しするのは初めてのことです。James さんは2人のプロ棋士の平手で挑み、当然2戦とも敗れましたが、非常に高い実力があることが分かりました。
そして羽生さんとは2010年からの付き合いですが、実際に目の前で将棋を指している姿を見るのは初めてでした。私と羽生さんの付き合いや、ブログへの登場頻度を考えれば、これを聞いた読者の皆さんにとって、なにより私自身にとっても、とても意外なことだと思います(笑) 他にも蒲田にお住まいで、以前私のレクチャーに参加してくださったプロ棋士の藤森哲也さんも、顔を見せてくれました。久々の再会、とても嬉しかったです!
対局後は羽生さん、野月さんのお2人とも、とても丁寧に検討と指導を行っていました。プロ棋士による英語と日本語での将棋の指導も、目にするのは初めてのことです。チェスのプレーヤーに対しては、ポーン、ルーク、ビショップ、プロモーションといったチェスの用語を使うんですね。チェスプレーヤーとしては、知らなかったことが少し恥ずかしいです(笑) 私自身も少し将棋を嗜むので、技術的な内容ももちろん面白かったです。
そしてさらに思ったことですが、国際将棋フォーラムの各国代表とは言え、プロ棋士が(特に日本トップの棋士である羽生さん自ら!)、アマチュア相手にこれほど丁寧に指導をするということ自体にも驚きました。例えばトロムソのオリンピアードで、私たち日本代表がカールセンに会えたとして、時間を割いて指導をしてくれるでしょうか。オリンピアードと国際将棋フォーラムでの参加選手の数の違いや、イベント内での羽生さんとカールセンの立場の違いもあるので、完全に同じようには考えられないですが、海外のファンに対するプロの接し方を考える、良いきっかけになったことは間違いありません。今日、将棋会館に足を運んだ最大の成果です。
対局後はピノーさんも駆けつけてくれ、一緒に昼食へ。ここでもブラジルやポーランドでのチェス、将棋の話が中心で、とても面白かったです。私もロンドンで森内さんと一緒に、Kramnik に将棋のルールを教えたことを、懐かしみながら話したりしました。James Mann さんとは、ジャパンオープン中はゆっくり話ができませんでしたので、この日、時間を取れて良かったです。今日お世話になった皆さん、本当にありがとうございました!
2 件のコメント:
マジですか・・▼o・~・o▼
http://ex.nicovideo.jp/denou/chess/
マジですよー。もう新しい記事も出しました!
コメントを投稿