2015/05/26

第2回将棋ウォーズ帝王戦 最終日生中継


Photo by Sugiura

一つ前の記事で書いた通り、日曜日夜は久々のニコ生、第2回将棋ウォーズ帝王戦 最終日生中継に参加してきました。4時間を超える放送の枠で、私の登場は30分ほどでしたが、麻布の後輩であり、プロ棋士の青嶋くんとのゲームは、とても楽しませていただきました。互いにミスの続いたブリッツでしたが、せっかくですので、棋譜を公開しておきます。

Kojima, S - Aoshima, M
Blitz

1. Nf3 Nf6 2. c4 c5 3. Nc3 d5 4. cxd5 Nxd5 5. d4 Nxc3 6. bxc3 cxd4 7. cxd4 e6 8. g3 Nc6 9. Bg2 Bb4+ 10. Bd2 O-O 11. O-O Bxd2 12. Qxd2 Qa5 13. Qb2 Rd8 14.
Rfd1 Qb4 15. Rab1 Qxb2 16. Rxb2 a5 17. e3 a4 18. Rc1 Ra5 19. Nd2 a3 20. Rb3 Ra4 21. Nc4 Na5 22. Nxa5 Rxa5 23. Rc7 b5 24. Bc6 Ba6 25. Ra7 Rc8 26. d5



b, c ファイルから強いプレッシャーをかけた白は、大きなアドバンテージを掴んでいます。しかし、ここでは時間がなく、ポーンを取って良いのかどうか、瞬時に判断することができませんでした。26. Bxb5! Rxb5 27. Rxa6 Rxb3 28. axb3+- こうなれば、白勝ちのルークエンディングです。

26... exd5 27. Bxd5 h6 28. Bxf7+ Kh7 29. Bd5 b4 30. Be4+ Kh8 31. Kg2?


ここは試合後に青嶋くんも気づいていたようで、Ba6-Bf1+ のディスカバードチェックのスレットを外せていません。白は代わりに、31. Rxb4+- とポーンを取れば、バックランクメイトのスレットができるため、黒はa7 のルークを取ることができませんでした。

31... Rb8? 32. Re7?



ここも指した直後に気づきました。バックランクメイトがあるため、32. Rxb4 が可能です。また、黒のディスカバードチェックを外してはいるものの、もう1つ、もっとシンプルなスレットを作らせています。

32... Kg8? 33. f4? Kf8?


私は試合後に1人で局面を思い返していて、Ba6-Bc4 でまずいことに気が付きました。32手目でも、33手目でも黒はこのチャンスがありました。

34. Rc7 Rab5 35. Bd3? Bb7+?



ここは黒のラストチャンスでした。とてもとても気づきにくいですが、35... R5b7! 36. Rxb7 Bxb7+ 37. e4 Bc6! ならば、ゲームはまだ分かりません。狙いは、Bc6-Ba4 から、b4-b3 のブレイクを狙うことです。

36. Kf2 Rb6 37. e4 g5 38. Ke3 gxf4+ 39. gxf4 Ba6 40. Bxa6 Rxa6 41. f5 Rf6 42. Kf4 Rbb6 43. e5 Rfc6 44. Rxc6 Rxc6 45. Rxb4


この辺りで私は一安心。ルークエンディングにすれば、2コネクテッドパスポーンを持つ白が勝てるでしょう。ここからは、やや不正確な手もありましたが、なんとかパスポーンを突き進めることができました。

45... Rc2 46. Ra4 Rxa2 47. f6 Rf2+ 48. Ke4 a2 49. Kd5 Kf7 50. Ra7+ Kg6 51. Kd6 Rd2+ 52. Ke7 Rf2 53. Ra3 Re2 54. e6 Rf2 55. f7 Kg7 56. Rg3+ Kh7 57. Rg1 1-0



最後のルークの切り替えは、先週出題したルークエンディングと似たアイディアですね。相手のパスポーンを止めるためには、後ろからルークでアタックするのが良いとされますが、時には横利きへの切り替えが必要です。


7時からフルで登場した青嶋くんにとっては、将棋ウォーズで3分指し切れを1時間続けて指すなど、ハードな内容だったと思います。そんな中でチェスにも頭を切り替え、私との対局に付き合ってくれたこと、とても感謝しています。


半年ぶりにニコ生に登場した私は、前回ほど緊張してはいなかったと思いますが、それでも青嶋くんとの対局がスタートすると、だいぶコメントする余裕がなくなりました(笑)すでに百傑、ゴールデンオープンでチェスの大会デビューを果たしている青嶋くんとは、これから公式戦で対戦できる機会も楽しみにしています。

最後になりましたが、今回のニコ生の出演に当たり、声をかけてくださった林さん、一緒に出演してくださった中村さん、青嶋くん、そして視聴者の皆さん、ありがとうございました。また次にニコ生に出演できる機会が待ち遠しいですね。

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