2015/05/16

IVL Training


Vachier-Lagrave - Jobava/ FIDE Grand Prix Khanty-Mansiysk 2015 (2)
Black to move

今日は私、桑田くん、尚広くん、篠田くんの4人でトレーニングを行ってきました。まずは昨晩の、Vachier-Lagrave - Jobava 戦のエンドゲームの振り返りから。上記のポジションで黒番ですが、ここからのJobava の指し方が疑問で、実際のゲームはすぐにドローに落ち着きました。私たちも実際に時計を使い、このポジションから指してみましたが、短い持ち時間ではやはり白で正確なディフェンスが難しく、3回試していずれも黒勝ちとなりました。こうした実際のエンドゲームを、自分たちでも指して検証してみるのは、良いトレーニングになりそうです。


続いて、25/10 のラピッドを1局。私は篠田くんに黒でさっくり勝ち。桑田くんも尚広くんに黒を持って、やや難しいエンドゲームをしっかり勝ち切っていました。

そして、尚広くんが帰宅してから、今日のメインです。3人で何をするかということでしたが、2対1に分かれて、ペア vs. 個人の15/10 ラピッドを指してみることにしました。私が昨晩、なんとなく思いついたのですが、篠田くんからは「クロノ・モノクロームですか?」と聞かれました。確かに、漫画に登場するトレーニングと同じ形式ですね。ペア側は奇数手目を指すプレーヤーと、偶数手目を指すプレーヤーを分担します。

Kuwata - Kojima & Shinoda
IVL Training

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Be2 e5 7. Nb3 Be7 8. O-O O-O 9. Be3 Be6 10. a4 Nbd7 11. a5 Rc8 12. Qd2 Nc5 13. Nxc5 dxc5 14. Qc1 Qc7 15. Rd1 Rfd8 16. Bf3 Rxd1+ 17. Qxd1 Rd8 18. Qe1 Qc6 19. Bg5 c4 20. Nd5 Bxd5 21. exd5 Qc7 22. Bxf6 Bxf6 23. Qb4 Be7 24. d6 Rxd6 25. Qxb7 Qxb7 26. Bxb7 Bd8?



篠田くんの手を見て、私はがっくり... 26... Rd2! と指せば、黒は7段目を抑え、十分な反撃を行えるでしょう。Be7-Bc5 とビショップを組みかえ、f2 をアタックするのがポイントです。a6 に明確な弱点を持つ黒は、このディフェンスに縛られてパッシブに指しては駄目で、アクティブにピースを使い、反撃を試みる必要があります。こうしたアクティブにプレーするという考え方は、エンドゲームで非常に重要です。

27. Kf1 Kf8 28. Ke2 Ke7 29. Ra4 Rd7 30. Bxa6 Ra7 31. Bxc4 Rxa5 32. Rb4 Ra7 33. Rb8 Rc7 34. Bd3 g6 35. g4 Rd7 36. c4 Kf6 37. c5 Be7 38. b4 Rd4 39. Rb6+ Kg5 40. Rb7 Kf6 41. f3 Ke6 42. Bc2 Bg5 43. Bb3+ 1-0


反撃のチャンスを逃してからは、ジリ貧でした。

今日はこの形式で3試合指し、桑田くんと組んで白を持ったゲームと、1人で白を持ったゲームでは無事に勝てました。このトレーニングでは、知らないオープニングやポーンストラクチャーになった際でも、自分なりにプランを立て、ロジカルなプレーができるかをチェックすること、加えて、自分の頭にはない手をペアが指すことで、新しいアイディアを吸収することなどを狙いとしています。初めて試してみた割には色々と勉強になることが多かったので、是非また別の機会にも、この形式でのゲームを行ってみようと思います。(もちろん、ペア vs. ペアもありです。) ただしこの形式、ペア側は普段以上に考えなければいけないため、とても疲れます!(笑)

今日、トレーニングに付き合ってくれた、桑田くん、尚広くん、篠田くん、ありがとう~。また次の機会も、よろしくお願いします!

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