今日明日の2日間は、大井町で開催されているチーム選手権に参加しています。今年のチーム選手権は過去最多の48チーム、200人を超えるプレーヤーが集まっています。私は大阪クラブAのプレーヤー1として参加し、初日の今日は個人、チームも慶応B、川崎、東北OB相手に3連勝でした。プレーの内容は素直に喜べない部分もあったので、2試合目のエンドゲームを今夜は振り返ります。
dポーンは捌かれましたが、aポーンがターゲットとして残っています。このポーンが落ちて黒に2コネクテッドパスポーンができると勝負にならないため、白は消極的でもルークを退いてaポーンを守るしかありません。
56... f6! は7段目を開いてキングが不安定になりますが、白ルークは2段目から離れられないため、さほど気にしなくても良いでしょう。それよりもg5のマスをカバーし、白キングの侵入を止めるほうが重要です。
これは2コネクテッドができて黒に勝つチャンスがでてきましたが、黒キングが8段目に閉じ込められていることが気がかりです。メイトスレットやポーン取りのチェックをかわしつつ、上手くポーンを進めていきたいところです。
チームで3連勝したのは私たち大阪A、東大A、そして大東文化大学OBです。東大Aと当たるとばかり思っていたので、2R、3Rアップセットで上がってきた大東文化との対戦は意外でした。明日の2日目も星を伸ばし、優勝できるように頑張ります。
Japan Team Chess Championship 2023 R4 Team Pairing
Tamura, H - Kojima, S
Japan Team Chess Championship 2023 (2)
Japan Team Chess Championship 2023 (2)
47. d5 exd5 48. Rxd5 Rc3+ 49. Kf4 Ra3
dポーンは捌かれましたが、aポーンがターゲットとして残っています。このポーンが落ちて黒に2コネクテッドパスポーンができると勝負にならないため、白は消極的でもルークを退いてaポーンを守るしかありません。
50. Rd2 Rh3 51. Rd5 Ra3 52. Rd2 Kf6?
しかし、ここからプランが分かりませんでした。a,bポーンを進めてそれだけで勝てれば楽ですが、そんなことはないだろうと思ったのがひどい勘違い。ここはaファイルにパスポーンを作れば黒は勝てます。52... a4! 53. Rd4 Rxa2 54. Rxb4 a3 55. Ra4 Ra1 56. Kg3 a2 57. Kg2 f5!-+ 黒は2つ目のパスポーンがfファイルにできるため、これを進めていけば勝ちです。f5-f4-f3+となった際、白キングはf2に逃げるしかなく、黒のルークはa1からh1に脱出できます。こんなルークエンディングは生徒たちにも教えているはずなのに、この試合では自分がfファイルにパスポーンを作れることを完全に失念していました。53. Rd6+ Ke7 54. Rd2 Kf6 55. Rd6+ Ke7 56. Rd2 Rh3?
56... f6! は7段目を開いてキングが不安定になりますが、白ルークは2段目から離れられないため、さほど気にしなくても良いでしょう。それよりもg5のマスをカバーし、白キングの侵入を止めるほうが重要です。
57. Rd5 Rxh4 58. Rxa5?
慌ててポーンを取り返したくなる気持ちは分かりますが、g4まで落としては厳しくなります。本譜のf7-f5を食らわないためには、キングを上げる手を挟む必要があります。58. Kg5! Ke6 59. Rxa5 Rh2 60. Rb5=58... f5! 59. Ke5 Rxg4 60. Ra7+ Kd8
これは2コネクテッドができて黒に勝つチャンスがでてきましたが、黒キングが8段目に閉じ込められていることが気がかりです。メイトスレットやポーン取りのチェックをかわしつつ、上手くポーンを進めていきたいところです。
61. Rg7 f4 62. Kd6 Ke8 63. Ke6 Kf8 64. Rb7 g5?
b4を捨てて勝てると思いましたが、これは誤りでした。意外なことに黒が勝つためには、一番武器になりそうに見えるfポーンを捨てるしかないというのがコンピュータの判断です! 64... f3! 65. Rf7+ Kg8 66. Rxf3 Kg7!-+ やはりキングを使わないといけないということですね。fポーンを取らせる間にキングを8段目から脱出させて黒は勝てそうです。65. Rxb4 Rg2 66. Kf6?
ここが最後のミスで白はドローチャンスを逃しました。66. Rb7! Kg8 67. Kf5! f3 68. Kg6! Kf8 69. Rf7+= こうして8段目に閉じ込めた黒キングにメイトスレットをかけつつ、チェックからポーン取りに踏み切ればドローでした。66... Ke8 67. Kf5 f3 68. Rb1 f2 69. Rf1 g4 70. Kf4 g3 71. Kf3 Rg1 72. Ke2 Rxf1 73. Kxf1 Kd7 0-1
最後はルークを捌いてポーンエンディングにしてしまえば黒勝ちです。自分ではうまく指したつもりでしたが、白のドローチャンスは一部試合中に見えていないものもあり、とても勉強になりました。チームで3連勝したのは私たち大阪A、東大A、そして大東文化大学OBです。東大Aと当たるとばかり思っていたので、2R、3Rアップセットで上がってきた大東文化との対戦は意外でした。明日の2日目も星を伸ばし、優勝できるように頑張ります。
Japan Team Chess Championship 2023 R4 Team Pairing
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