2013/02/22

CAISSA 2013 February 9th round - Good Bye Hungary! -


本日、5月から8月まで4ヶ月、10月から2月まで5か月を過ごし、慣れ親しんだハンガリーを離れてフランスに向かいます。ハンガリーでの戦績や、自身の成長を振り返るのは後日の記事にして、今日は先に最終戦の棋譜と結果をお届けしようと思います。

Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Juhasz, A (HUN, 2185)
CAISSA IM February(9)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c5!?



まさかこういったトリッキーなオープニングを使うとは... しかしゲーム中と指すスピードと、検討戦で話す限りは、かなり研究済みであることが窺えました。

4. cxd5 cxd4 5. Qxd4 Qxd5 6. Nc3 Qxd4 7. Nxd4 a6


勝たなければいけないゲームで、早々にクイーンを交換するのは多少躊躇われましたが、センターにナイトを運んでいる白にわずかにアドバンテージがあるのは間違いなく、ハンガリーの最終戦はこういったプレーで勝負することを決意しました。

8. g3 e5 9. Nb3 Bd7 10. Bg2 Bc6 11. O-O



私の将来的なプランは、b6、c5 といった黒マスを利用し、黒のクイーンサイドにプレッシャーをかけることです。

11... Bb4 12. Bd2 Bxg2 13. Kxg2 Nc6 14. Rac1 O-O 15. a3 Bxc3 16. Bxc3 Ne4 17. Rfd1


試合中、ビショップを貰ったことはありがたく、さらにはセンターにルークを回している白にアドバンテージがあることを確信していました。しかしこの後、ルークとピースの捌き方に、不正確なプレーが出てしまいます。

17... Rfd8 18. Be1?!



18. Rxd8+! Rxd8 19. Na5! Nxa5 (19... Nxc3 20. Nxb7!(ここでナイトを交換する手しか読んでおらず、ルーク交換からのナイト跳びは成立しないと勘違いしていました。) 20... Nxe2 21. Rxc6 Ra8 22. b4+/=) 20. Bxa5 Rb8 21. Rc7+/= こうしてビショップをキープしたまま、ルークを7段目に突入させれば、白にアドバンテージがあることは間違いありません。このわずかなチャンスを見逃したことで、ポジションはぐっとイコールに近づきます。

18... Rxd1 19. Rxd1 Rd8 20. Rc1 f6= 21. f3 Nd6 22. Bf2 Rc8 23. Bc5 Nb5


この辺りではまだ白が指しやすいと思っていましたが、黒はルークを交換するか、d4 にナイトを運ぶかすれば満足なポジションでしょう。それを許さずに白が指し続けられるプランを考えます。

24. Bb6 Ne7 25. Bc5 Nc6 26. e3 Rd8!



7段目とd3 のマスが弱くなったところで、黒はルークを使うファイルを切り替えます!

27. a4 Nc7 28. Rc2 Ne6 29. Bb6 Rd3 30. Nc5 Nxc5 31. Bxc5 b5!


この手を見て、私の勝ちが完全になくなったことを確信しました。クイーンサイドのポーンがターゲットにならない以上、黒のNc6-Na5-Nc4 を止めるしかありません。

32. axb5 axb5 33. Bb6 1/2-1/2



この試合、なるべくこちらからドローオファーはしたくありませんでしたが、このポジションでは仕方がありません。ここでゲームを終わりにして、ブダペストへの帰路に着きました。

そんなわけで、私のハンガリーでの最終戦はドロー。全体の戦績は5勝1敗3ドローの、6.5P でのフィニッシュです。4つ勝ち越しの戦績であれば十分に優勝を狙える位置ですが(他のプレーヤーの試合は、まだ明日以降続きます。)、IM ノームにはあと一歩届きませんでした。そして後悔する間もなく、まだ明日からはフランスのトーナメントが始まります。ハンガリー生活を振り返るのはもう少し先にし、また新たな戦いの場へと足を踏み入れていこうと思います。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364) 1/2-1/2
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243) 1-0
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/19 Mede, I (FM, HUN, 2235) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1-0
02/20 Korpa, B (FM, HUN, 2357) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/21 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Juhasz, A (HUN, 2185) 1/2-1/2


ハンガリー最後の晩餐は、こちらで出来た友人たちと大好きなタイ料理へ。


こちらはチェリストのエリカ姉さんに餞別としていただきました。

それではGood Bye Hungary! またこの国に戻ってこられる日を楽しみにしています!

2013/02/21

CAISSA 2013 February 8th round - Clear Sky -

前日はMede に負けたことで完全にふてくされモードに入り、一歩も外出せずに一日を過ごしましたが、この日は買い物のために二日ぶりに外へ。そこには、私の落ち込みぶりとは反対に、よく晴れた空が広がっていました。(写真を撮っておけばよかった...)

8R の相手はハンガリーでも注目株のジュニアプレーヤー、Korpa Bence です。私がハンガリーに来たばかりの5月のFirst Saturday では白で勝っていますが、この9カ月でレイティングを50以上伸ばしています。ノームのためには黒でも勝つしかないこの試合、用意は外しましたが、自分の求めるポジションが早々に現れました。

Korpa, B (FM, HUN, 2357) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
CAISSA IM February(8)

1. e4 c6 2. Nc3 d5 3. Nf3 Nf6!?



Caro-Kann Two Knights Variation は、セオリーを外しつつ実力勝負に持っていけるラインとして、近年人気が高まっているように感じます。それに対する私の用意は、Li Guanchu 戦で使ったオーソドックスな3... Bg4 ではなく、3... Nf6! Dangerous Weapons The Caro-Kann で読んで以来、登場の機会を心待ちにしていました。

4. e5 Ne4 5. Ne2 Qb6 6. d4 e6 7. Nfg1!?


これはSicilian Moscow Variation の一変化で見たことのある手で、f2-f3 からe4 のナイトをトラップするのが白の狙いです。黒はナイトが捕まらないよう、g5 に逃げる準備が必要です。

7... f6 8. f3 Ng5 9. Bxg5?!



これは白の方針として、明らかにおかしいと感じました。将来的にFrench Structure になることが分かっている以上、黒マスビショップを消すことはd4 や、g1-a7 のダイアゴナルを弱めてしまうことになります。

9... fxg5 10. Rb1 c5 11. f4 Nc6 12. fxg5 cxd4 13. Nf3 Qa5+!?


ここは13... Bc5 14. a3 0-0 と迷いましたが、早めにセンターのダブルポーンは解消してしまうことを決めました。

14. c3 dxc3 15. bxc3 Bc5 16. Qd2 O-O!?



16... Qc7 17. Ned4 Nxe5 18. Bb5+ Kd8-/+ とポーンを取りにいく変化もありえますが、キングがセンターに残らなけれないけないので、好みが分かれるところでしょう。本譜でもダブルビショップとポーンストラクチャーの良さで、十分に黒が良いと思い、まずは安全にキャスリングします。

17. Ned4 Qc7 18. Qe3 Bb6!?


こっそり19. Ne6 がスレットになっているので、それを外すためにビショップを予め退いておきます。

19. Bd3 Rxf3!?!



French Player であれば、もうこのルークは切るしかないでしょう。19... Bd7 でも黒にわずかなアドバンテージがあるでしょうが、この手が見えた以上、指さずにはいられません!

20. gxf3?


20. Qxf3! Nxe5 (20... Qxe5+!? 21. Kd1 g6 (21... Nxd4? 22. cxd4 Qxd4 23. Rf1+/-) 22. Re1 Qxg5 23. Nxe6 Bxe6 24. Rxe6 Rf8=) 21. Bxh7+!(この返しは試合中見えておらず、20. gxf3 は絶対だと勘違いしていました。) 21... Kxh7 22. Qh5+ Kg8 23. Qe8+ Kh7 24. Qh5+= このようなパペチュアルチェックの筋が白のベストでした。これがある以上、19... Rxf3 は好手とは言い難いですが、実戦的には間違いなく面白い手です。

20... Nxe5 21. Ke2 21... Nxd3! 22. Qxd3 Qe5+!?



これで2ポーンピースエクスチェンジとなり、黒の優勢を確信しました。22... e5! 23. Nf5 Qf7 24. Ne3 d4!-+ この変化ならば、黒は早めにエクスチェンジを取り返し、 黒は分かりやすいアドバンテージを得ます。

23. Kf1 Qxg5 24. Ne2 Qh4! 25. Kg2??


最後は見落としていたわけではなく、時間がなかったこともあってゲームを諦めたのでしょう。25. Ng3 Qh3+ 26. Ke1 Bd7-+ このように進んでも、端で何もしていない白のルークより、開いたポジションでのダブルビショップのほうが強力であることは明らかです。

25... Qf2+ 0-1



この日の天気のような、鮮やかな勝ちとなりました。これでスコアは5勝1敗2ドローとなり、IM ノームの獲得できる7P まで、あと1勝に迫っています。最終戦では、ハンガリーの14歳、Juhasz, A に白を持ちます。今月のFirst Saturday の最終戦と全く同じ戦績、状況で、今度こそノームが取れるか、私にとっての真の正念場が訪れました。今日がハンガリーで過ごす最後の一日である以上、最終戦をしっかりと白星で締めくくり、日本に帰国したいと切に願っています。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364) 1/2-1/2
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243) 1-0
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/19 Mede, I (FM, HUN, 2235) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1-0
02/20 Korpa, B (FM, HUN, 2357) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/21 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Juhasz, A (HUN, 2185)



2013/02/20

CAISSA 2013 February 7th round - Decisive Attack -

昨日は、IM ノームの基準である5つ勝ち越しがかかった重要な試合でしたが、FS の最終戦同様にひどい内容になってしまいました。なぜ、こうチャンスに弱いのか...

Mede, I (FM, HUN, 2235) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
CAISSA IM February(7)

1. e4 c6 2. b3!? d5 3. Bb2 dxe4 4. Nc3 Nf6 5. Nge2 e5!?



5... Bf5 6. Ng3 e6 7. Qe2 Be7 と指せば、黒としては満足なイコールポジションにできることは分かっていましたが、これが相手の準備だろうと思い、敢えて外してみることにしました。

6. Ng3 Be7 7. Ncxe4 Nxe4 8. Nxe4 O-O 9. h4!


g5 にナイトの跳ぶマスを確保し、将来的なキングサイドアタックのチャンスを作ります。こういった直線的な攻めが決まるはずはないと、この時点では考えていましたが、白のここからの手の作り方は見事でした。

9... Nd7 10. Qh5! b5 11. O-O-O Qa5?



この手で攻め合いにするのは完全に遅く、白に攻撃のチャンスを与えてしまいます。11... f5! 12. Ng5 Nf6 13. Qe2 Bd6!(ここでe5 のポーンを捨てるアイディアが思い浮かばず、早めの11... f5 を諦めてしまいました。) 14. Bxe5 Re8 15. f4 (15. d4 Bd7!) 15... Bxe5 16. fxe5 Qd4 17. Kb1 Qxe5= こうすれば白のアタックは完全に消滅し、イコールのエンドゲームへと突入します。

12. Kb1 Qc7


12... f5 13. Ng5 Nf6 14. Qe2 e4 15. d3!+/= を嫌いましたが、この間に白は着々とキングサイドの攻撃態勢を整えます。

13. g4! a5 14. f4! exf4?



黒マスビショップのダイアゴナルを開いては、黒はひとたまりもありません。14... a4 15. fxe5 axb3 16. cxb3 Qa5 17. Bd3 Qxa2+ 18. Kc2 Ba3 19. Rb1+/- このように白は1ポーンを捨て、キングをc2 に逃がすことで黒の攻めをストップさせることができます。(こういったアイディアは、Sicilian Dragonを勉強している時に学びました。 )しかし、本譜ならば白は間違えようもなく、この攻め合いにチャンスを託すしかありませんでした。

15. Bd3!+- h6 16. g5 Ne5 17. gxh6 Bg4 18. Qxe5 Qxe5 19. Bxe5 Bxd1


これで大きなマテリアルアドバンテージを白が得て、ゲームオーバーです。

20. hxg7 Rfe8 21. Rxd1 Bxh4 22. Bxf4 Kxg7 23. Rg1+ Kf8 24. Rh1 Bd8 25. Rh8+ Ke7 26. Bg5+ Kd7 27. Nc5+ 1-0



10数手でリザインしてもおかしくない、完敗と言って良い内容でした。IM ノームがかかったプレッシャーなどではなく、単なる実力不足です。まだ最後の2戦を連勝すれば、IM ノームは獲得できますので、今日のKorpa 戦が正念場だと割切り、戦ってこようと思います。

そしてもう一つ報告ですが、今大会とカペルの戦績に関わらず、3月頭に日本に帰国することにしました。理由は様々で、一言ではとても言い表せません。今月22日の早朝にブダペストを発ってパリに向かい、それでひとまずはハンガリーを完全撤退となります。次は時期を見て、秋か冬に戻ってきたいと思います。これについてはまた後日の記事で!

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364) 1/-1/2
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243) 1-0
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/19 Mede, I (FM, HUN, 2235) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1-0
02/20 Korpa, B (FM, HUN, 2357) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
02/21 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Juhasz, A (HUN, 2185)

2013/02/19

CAISSA 2013 February 5th and 6th rounds - Heaven And Hell -


18日は前夜にオーガナイザーに言われ、1日2試合のスケジュールにしました。ここを良いスコアで乗り切れば、最後のIM ノームが見えてきます。

Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243)
CAISSA IM February(5)

1. Nf3 c5 2. c4 e6 3. Nc3 d5 4. cxd5 exd5 5. d4 Nc6 6. g3 Nf6 7. Bg2 Be7 8. O-O O-O 9. Bg5



Queen's Gambit Tarrasch はMeszaros のレパートリーの一つだったので、軽く復習をしていました。

9 ... cxd4 10. Nxd4 h6 11. Be3 Re8 12. Qa4 Na5 13. Rad1 Bd7 14. Qc2 Rc8 15. Nf5 Bf8 16. Bxd5! Re5 17. Nxh6+! gxh6 18. Qg6+ Kh8?


18... Bg7 のほうが良いディフェンスです。しかし決定打を見つけることができませんでした。

19. Bxf7 Nc6 20. Nd5?



20. Bxh6! Bxh6 21. Rxd7!!+- 時間をかけたにもかかわらず、この21手目が読めませんでした。2ピースルークにするよりも、こちらのほうがはるかに簡単な勝利です。

20... Bf5 21. Qxf6+ Qxf6 22. Nxf6 Kg7 23. Bd5 Kxf6 24. Bxc6 bxc6 25. Bd4 Ke6 26. Bxe5 Kxe5


このポジションはほぼイコール(ポーンは多いですが、ダブルビショップは非常に強力!)だと思いますが、まだどちらにもミスがあり得るので、結果はまだ分かりません。勝ちを求めてゲームを続けます。

27. Rc1 Be6 28. Rfd1 Bxa2 29. Ra1 Bd5 30. Rxa7 Bc5 31. Ra4 Rb8 32. Rd2 Bb4 33. Rd3 Bc5 34. Rd2 Bb4 35. Rc2!?



ここでドローにしては面白くないので、リスクを承知で勝負にいきます。

35... c5


35... Bb3 36. Rxb4 Rxb4 37. Rxc6 はイコール評価をコンピュータは下しますが、勝ちのチャンスがあるとすれば間違いなく白でしょう。

36. Ra6 h5 37. Rh6 Ra8 38. Rxh5+ Ke6 39. Rc1! Ra2 40. f3?!


40. Rd1! Bb3 41. Rh6+ Ke7 42. Rdd6 Rxb2 43. Rb6+/- これで白良し評価とは... なかなかこういったダブルルークの使い方は難しいですね。

40... Bd2 41. Rc2 Be3+ 42. Kg2 c4 43. Rh4 Kd6 44. Rhxc4!?



オリンピアードでもそうでしたが、私は相手のパスポーンの価値の評価が苦手なんでしょうか。私としてはここでルークを切って、負けるリスクを完全になくすのがベストだと思いましたが、コンピュータはcポーンをそこまで気にしなくても良いと判断します。

44... Bxc4 45. Rxc4 Rxb2 46. f4 Kd5 47. Rc8 Bxf4!?


予想外の相手からのサクリファイス!f、h のパスポーンのルークエンディングは三阪さんのブログで記事を読みましたが、全て忘れました!時間のない中自分で考え他のしては、ここからうまく指せていると思います。

48. gxf4 Rxe2+ 49. Kg3 Re7 50. Rg8 Ke6 51. Kg4 Kf7 52. Ra8 Re2 53. h4 Rg2+ 54. Kf5 Kg7 55. Ra7+ Kh6 56. Kf6 Rg4 57. f5 Rxh4 58. Ra1 Kh7 59. Kf7 Rh2 60. f6 Rh6 61. Rg1?!



この辺りで残り時間が2分を切り、正確な勝ちのプランが分からなくなってきました。とりあえずはメイトスレットを残しつつ、gファイルでキングをカットだと思って指しましたが、シンプルにルークがパスポーンの裏に回って勝ちでした。61. Rf1! Rh4 62. Kf8 Ra4 63. f7 Ra7 64. Ke8 Ra8+ 65. Ke7 Ra7+ 66. Ke6 Ra6+ 67. Kd5+-

61... Rh2 62. Rg3 Rh1 63. Rg2 Rh3 64. Rg4 Rh1 65. Rg5 Rh2 66. Kf8?


やはりルークがf1 に回れば勝ちです。66. Rg1 Rh4 67. Rf1+-

66... Ra2 67. Rg7+ Kh6 68. Re7 Kg6 69. f7 Ra8+??



試合後、Meszaros には69... Kf6!= がオンリーディフェンスではないかと話しました。これならば、白はf7 を守りきることができず、ドローになります。この形で勝てないとは意外でした。

70. Re8 Ra7 71. Re6+ Kh7 72. Re2 Ra8+ 73. Ke7 Ra7+ 74. Kf6 Ra6+ 75. Re6 1-0


最後はブダペストから応援に駆け付けてくれた友人2人が見守る中、しっかり黒の反撃を振り切って勝利です。しかし、エンドゲームは難しい!時間がなくても、正確に勝ちきるプランを見つけられるよう、別途のトレーニングが必要ですね。


昼食は、ブダペストから遊びに来てくれた友人たちとイタリアンへ。


Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
CAISSA IM February(6)

1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Nc3 dxc4 5. a4 e6 6. e4 Bb4 7. e5 Nd5 8. Bd2 b5 9. axb5 Bxc3 10. bxc3 cxb5 11. Ng5 Nc6 12. Qh5 Qe7 13. h4 b4 14. Bxc4 bxc3 15. Bc1 g6 16. Qd1 Qb4 17. Ne4 c2+ 18. Qd2 Qxd2+ 19. Kxd2!



相手は私のFirst Saturday のFarkas, L 戦を見て研究してきたのでしょう。ここはキングで取り返すのがベターで、ここからカオスなポジションに突入します。

19... Nxd4 20. Nd6+ Kd7 21. h5 g5 22. Ba3 Nb6! 23. Ba2 Ba6 24. Nxf7 Rhc8 25. Bb2! Rf8!? 26. Bxd4 Rxf7 27. Bxe6+?


27. Kxc2! Bb7 28. f3+/= ならば、ダブルビショップを持つ白がやや良さそうですが、d5 にアウトポストを持つ黒もさほど悪くないだろうと考えていました。

27... Kxe6 28. Rxa6 Rd7



28... Rd8 29. Ke3 Rc7 30. Rc1 Kf5 31. Bxb6 axb6 32. Ra2 Rc5!!(試合中、このメイティングネットを貼るアイディアが思い付きませんでした。パスポーンに相手ルークをくぎ付けにしておき、センターのキングを仕留める大胆な狙いです。) 33. g3 (33. g4+ Kxg4 34. f3+ Kg3 35. Ke4 Rdc8-+) 33... g4 34. f4 Rc3+ 35. Ke2 Rdc8-+

29. Ke3 Rc8 30. Rc1 Kf5 31. Bxb6 axb6 32. Ra2 Rdc7?!


ここも先述の32... Rc5! のアイディアで黒勝ちです。

33. Rb2 Rc6 34. Kd2 Rd8+ 35. Ke3 Rdc8 36. Kd2 Kxe5 37. Re1+



ここでポーンを取ったエンドゲームが白に助かるチャンスがあるのかは、かなり難しい判断です。コンピュータの評価は黒勝ちでした!37. Rbxc2 Rxc2+ 38. Rxc2 Rxc2+ 39. Kxc2 Kf4! 40. Kb3 g4 41. Kb4 Kg5 42. Kb5 Kxh5 43. Kxb6 g3!-+

37... Kf6 38. Kc1 Ra8 39. Kd2??


試合中、この手を読んでいなかったので時間が増える間際で焦ってしまいました。ところが、これは全くディフェンスになっていません!39. Rxc2 Ra1+ 40. Kb2 Rxc2+ 41. Kxa1 Rxf2-/+ ならば、白キングの位置はかなり悪く、黒が順当に勝てそうです。

39... Rd8+? 40. Kc1 Ra8 41. Kd2 Ra4?



指した後で即勝ちの手があったことに気が付きました。時間が増えたのもかかわらず、冷静でなかったですね... 41... c1=Q+! 42. Rxc1 Rd8+-+

42. g3 Ra5 43. Rxc2 Rxc2+ 44. Kxc2 Ra2+ 45. Kd3 Rxf2 46. Rb1 g4 47. Ke4 Kg5 48. Rb5+ Kh6 49. Rxb6+ Kxh5 50. Rb5+ Kg6 51. Rb6+ Rf6 52. Rb5 h5


このルークエンディングはドローになりそうです。ところが最後の最後で相手にとんでもないミスが出ます。

53. Ra5 Rf3 54. Ra6+ Kg5 55. Ra5+ Kg6 56. Ra6+ Rf6 57. Ra5 Rb6 58. Ra4



この手はダメですはないですが、58. Rc5= と5段目をキープしておくほうがはるかに簡単でしょう。

58... Re6+ 59. Kf4??


代わりに59... Kd4! ならば黒のブレイクは成功しません。

60... Rf6+ 60. Ke4 h4!-+ 61. Ke5 Rf5+ 62. Ke6 hxg3 0-1



最後は相手のミスで勝ったから良かったものの、39手目付近の簡単な勝ち筋を見逃し、結果がドローだったら悔やんでも悔やみきれません。まさに結果オーライといった具合です。そして2試合とも60手を超えるゲームで、大変疲れました。

この日の連勝で勝ち越しは早くも4に!残り3戦も気を引き締めて臨みます。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364) 1/-1/2
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243) 1-0
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/19 Mede, I (FM, HUN, 2235) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
02/20 Korpa, B (FM, HUN, 2357) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)
02/21 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Juhasz, A (HUN, 2185)

2013/02/18

CAISSA 2013 February 4th round - Slightly Better Endgame -


この日は昼ごろに、対戦相手のHajnal が私の部屋を訪ねてきて、試合前のドローオファーをしました(笑)私としては受けても良かったのですが、色々と新しいラインを用意ししており、負けるリスクは低いと判断したことから、この申し出を蹴って勝負することにしました。

Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364)
CAISSA IM February(4)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 c6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Bf5 6. Ne5!?



Classical Slav には、6. e3 をこれまでずっと指してきましたが、こちらのラインもいつか指してみたいと思っていました。First Saturday の最終戦で敗れたことは、こちらのラインに移行する(また6. e3 も指すかもしれませんが)良いきっかけだったかもしれません。

6... e6 7. f3 c5 8. e4 Bg6 9. Be3 cxd4 10. Qxd4 Qxd4 11. Bxd4 Nbd7 12. Nxd7 Nxd7


Anand がTopalov とのマッチに使った、非常に堅い変化です。白は限りなく負けるリスクが少なく、やや良いエンドゲームになりますが、それを勝ちきるためには当然、終盤のテクニックが必要になります。

13. Bxc4 Rc8 14. Bb5!?



Schandolf のplay The Queen's Gambit では、こちらが勧められていたので指してみましたが、14. Bb3 もありえる手です。本譜では白は早々にダブルビショップを放棄し、早いピースの展開で勝負します。

14... a6 15. Bxd7+ Kxd7 16. Ke2 f6 17. Rhd1 Ke7!?


これは非常に興味深い手です。一見すると、黒マスビショップの前にキングを置くのは不自然にも思えますが、g6 でくすぶっているビショップを、Bg6-Be8-Bc6 と組み直して使うアイディアがあります。17... Ke8 18. Rac1 Rc6 19. Na2 Rxc1 20. Nxc1 Be7 21. Bb6 e5 22. Nd3 Bf7?! 23. Rc1!+/- / 1-0 Maletin,P (2545) - Amonatov,F (2650)/Novokuznetsk 2008

18. Rac1 Rc6 19. Na2 Be8



予想通り、黒は白マスビショップを組み直してきます。このビショップをセンターポーンで抑え込むことこそ、このラインで白がアドバンテージを掴むキーアイディアであるため、ここからは違ったポイントで、アドバンテージをキープできないか考えます。

20. Nb4! Rxc1 21. Rxc1 Kd7 22. Nd3 e5 23. Bb6!?


試合後にHajnal ともう一つの選択肢について話し合いました。23. Bc5!? Bd6 24. a5 (24. Bxd6 Kxd6 25. Rc8 Rg8 26. a5 Bf7=) 24... Bf7= 黒マスビショップを交換すれば、白にはごくわずかなアドバンテージが残りますが、それでもかなりイコールに近く、黒としては満足して指せるでしょう。

23... Bd6 24. Nc5+ Ke7 25. Nxb7 Bxa4 26. Nxd6 Kxd6 1/2-1/2



異色ビショップになったところで、相手からドローオファー。これを蹴って試合を続ける理由はありません。新しいラインを試すという意味では、そこそこの成果と勉強になったゲームでした。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364) 1/-1/2
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243)
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)

2013/02/17

CAISSA 2013 February 3rd round - Practical Rook Ending -


公式的なスケジュールでは、16日からが今月のCAISSA スタートです。この日の私の相手は中国のZhou, G (ペアリング時にオーガナイザーが何度も発音を確認していました。チョウだそうですね。)、First Saturday で敗れた因縁のプレーヤーです。色も同じ黒を引き、いざリベンジマッチです。

Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
CAISSA IM February(3)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. exd5 cxd5 4. Bd3 Nc6 5. c3 Qc7 6. h3 Nf6 7. Nf3 g6 8. O-O Bf5



Zhou はCAISSA ではExchenge Variation を採用してきました。黒は白マスビショップを早々に交換して、イコアライズを計ります。

9. Re1 Bxd3 10. Qxd3 Bg7 11. Ne5 e6


ここは11... Nd7 12. Nxd7 Qxd7 13. Bf4 O-O 14. Nd2= のほうがベターだったか。本譜の流れでも問題ないと思いましたが、一つ見落としがありました。

12. Bf4 Nxe5 13. Bxe5 Qc6 14. Qf3 Nh5 15. Bxg7?!



15. Nd2! O-O 16. g4!? Bxe5 17. dxe5 Ng7 18. Nb3+/= このようにナイトをd4 のマスに向かわせれば、わずかなアドバンテージが白にあるでしょう。

15... Nxg7 16. Qf6 O-O 17. Nd2 Ne8 18. Qh4 Nd6 19. Nf3 Nf5


指した後で思いついたのは、19... Kg7!? 20. Ne5 Qc7= という流れです。g7 に上がったキングはさほど危険ではなく、白クイーンがf6 に戻ってくることを防いでいます。

20. Qf6 Qc7 21. g4 Nd6 22. Ne5 Rac8 23. f3 Nc4!



黒はようやくナイトを交換して、クイーンサイドからの反撃に出られそうです。

24. Re2 Nxe5 25. dxe5 Qb6+ 26. Kg2 Rc4 27. h4 Qd8 28. Rh1!?


白からクイーン校に来ないのは、私にとって完全に予想外でした。確かに黒から取らせたほうがダブルポーンはできるものの、f6 に刺さったポーンの力で黒キングの動きを制限できます。

28... Qxf6 29. exf6 h6 30. Kg3 Rfc8 31. Rd1 R8c6!?



これは良いアイディアだと、試合中考えていました。f4-f5 と白がブレイクしてきた際に、f6 のポーンをアタックできるようにすると同時に、6段目でルークを振って、さらなる反撃を作れるようにします。

32. Re5 Kf8 33. f4


白はここでポーンを伸ばしてきましたが、これこそ私の待ち望んだ展開です。33. h5!? g5 34. Re4!?(黒のバックランクの弱さを利用した面白い手です。) 34... Rxe4 35. fxe4 Ke8 36. exd5 exd5 37. Rxd5 Rxf6= ならば、ドローは間違いなさそうです。

33... Ra6 34. a3 Raa4!



これがルークを6段目にあげたときから頭にあった構想です。ルークを4段目に置くことで、白の4段目に並んだポーン群を狙います。

35. Rf1 Ke8 36. Rf3 Re4 37. Rxe4 Rxe4 38. Rd3?


時間増える間際に彼女にミスが出ます。38. Rf1 Re2 39. Rf2 Re3+ 40. Rf3 Re1 ならば、黒が指しやすいことは間違いないものの、明確に優勢になるプランはまだ見つかりません。

38... Re2! 39. b3 b5! 40. c4?



そして時間が増える40手目にさらなるミス。これで黒の勝ちがぐっと現実味を増しました。40. f5 gxf5 41. gxf5 Re5 $1 42. Rf3 Kd7 43. Kg4 Kd6=/+ ならば、まだ黒の勝ちは明らかではありません。

40... bxc4 41. bxc4 dxc4 42. Rc3 Re4!


最初はcポーンを返してaポーンを取るつもりでしたが、f7 への攻撃を許すと勝てるか分からなかったため、cポーンで丁寧に勝負することにします。

43. a4


43. Kf3 Rd4 44. Ke3? e5! は黒の大切なアイディアで、ルークを4段目に残したポイントになります。

43... Kd7 44. Kf3 Rd4 45. Rc1 Kc6 46. Ke3 Kc5?



しかし、勝ちまであと一歩というところで正確な手が分かりませんでした。46... Kd5! 47. Rb1 Re4+!(当然考えたアイディアでしたが、この後のルークを捨ててプロモーションするラインが正確に読めませんでした。)(47... Rd3+? 48. Ke2 Rb3 49. Rd1+) 48. Kd2 (48. Kf3 c3! 49. Rb5+ Kd6!-+ アンビリーバブル!白はルークを取ることができません。) 48... Rxf4-/+ f4 を取って、さらにf6 を狙えれば黒の勝勢は間違いありません。キングを動かすマスが一マス違えば結果が変わってくるのは、エンドゲームの難しいところでしょう。

47. Rb1 Rd3+ 48. Ke4 Rb3 49. Rd1 Rb6??


こんどはこちらにとんでもない勘違いの手が出ます。最初はこれで勝ちだと思っていましたが、逆転白勝ちを許すひどいブランダーです。 49... c3 50. Rd7 Kc6 51. Rd4! (51. Rd8? Rb4+ 52. Kd3 Rxf4-/+) 51... a5 52. Kd3 c2+ 53. Kxc2 Rh3 54. Rc4+ Kb7 55. f5 gxf5 56. gxf5 exf5 57. Rf4 Kb6 58. Kb2= こうなればドローだと思いますが、まだこう指しておくべきでしょう。

50. Rd7 c3 51. Rxf7 c2 52. Rc7+ Rc6 53. Rxc6+??



彼女が勝ちを見逃したのは、負けだと思ったエンドゲームがなんとかなったと一安心したためでしょう。冷静になれば、53. f7! Rxc7 (53... c1=Q 54. f8=Q+ Kb6 55. Qb8+ Kc5 56. Rxc6+ Kxc6 57. Qc8+) 54. f8=Q+ Kc6 55. Qa3+- という勝ち筋が見えないはずがありません。恐るべし Promotion with Check!

53... Kxc6 54. f7 c1=Q 55. f8=Q Qe1+ 56. Kf3 Qf1+ 57. Ke3 Qe1+ 58. Kf3 Qf1+ 1/2-1/2


最後は互いにさほど時間切迫でないにもかかわらず、グダグダになってしまいました。しかし、まだ先の長いトーナメントですので、負けなくて良かったと気持ちを切り替えて、次の試合の準備を進めます。

そして今回参加する10名のプレーヤーは、直前に一部変更がありました。以前の記事も訂正し、この先のスケジュールを公開しておきます。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364)
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243)
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)


これでケチケメートも最後ですので、色々なところで食事をしようかと思います。

2013/02/16

CAISSA 2013 February 2nd round - Lasting Pressure -


朝目が覚めて腕時計を見ると、時刻は9時15分... 試合開始予定時刻を15分オーバーしています ε-( ̄ヘ ̄)┌ ダミダコリャ…
慌てて用意を整え、Farkas に遅れたことを謝って、9時半から試合を開始します。完全に自業自得ですが、食事抜きでのゲームはきついものでした。

Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251)
CAISSA IM February(2)

1. Nf3 g6 2. c4 Bg7 3. d4 f5



この手順から入ると、苦手意識のあるDutch Leningrad Variation を避けることができないため、しばらくの間は2. e4 を採用していました。しかし、そちらのラインも勝率が良いとは言えなかったため、ロンドンチェスクラシック後に一念発起し、きちんとDutch を調べ直すことを決意しました。日本では南條くんの影響か、Classical Variation を多く見かけますが、世界的に見ればフィアンケットを組むLeningrad Variation が、ダッチの主流です。

4. g3 Nf6 5. Bg2 O-O 6. O-O d6 7. Nc3 Nc6 8. d5 Na5


8... Ne5 9. Qb3!? Nxf3+ 10. Bxf3 Nd7 11. Bg2 が私のもう一つの用意でした。このラインはカペル組の2人が指すはずなので、対策をどうしてるかダンケルクで聞いてみようと思います。

9. Qa4 b6 10. Nd4!?



10. Qc2! Bd7 11. b3 c5 12. dxc6 Nxc6 13. Bb2 Rc8 14. Rad1+/= こちらがKarpov も指しているメインのラインですが、すぐにクイーンを退くアイディアは思い付きませんでした。私はc6 とe6 のマスの弱さに着目して勝負します。

10... Bd7 11. Qc2 Ne4?!


ポーンを取られた際の変化は難しいですが、黒はこれを取らなければ白に永続的なアドバンテージを許してしまうことになります。11... Nxc4! 12. Ne6!? (12. Ncb5 a6 13. Qxc4 axb5 14. Nxb5 Ne4= ) 12... Bxe6 13. dxe6 c5!? と指した場合、黒にはエクスチェンジの代償があり、面白いポジションになりそうです。

12. Nxe4 Bxd4 13. Ng5!+/=



白はもう一つのナイトを改めてe6 に向かわせることで、黒陣にプレッシャーをかけます。

13... Qc8!? 14. Rb1 c5


この手はd4 のマスを強化しますが、Na5-Nb7-Nc5 というマヌーバリングができなくなるため、端に跳んだナイトの対処に困るという欠点があります。

15. Bd2 Nb7 16. e4!? Nd8 17. Rbe1!



私のアイディアはe6 のマスへの侵入を見せつつ、eファイルでルークを活用することで、e7 のポーンにプレッシャーをかけることです。ここ数年、Dutch Leningrad 対策にはさほど力を注いできませんでしたが、こういったアイディアはどこかで学んだ記憶があります。

17... Bf6 18. f4 fxe4 19. Nxe4 Bd4+ 20. Kh1 Nf7 21. Bc3!


黒のディフェンスとアタックに役立つ最も重要なピースを消すことで、白のアドバンテージを明らかなものとします。

21... Bxc3 22. Qxc3 Bf5 23. Nf2!



このナイト退きも重要なアイディアです。eファイルを開くことでe7 のポーンにプレッシャーをかけつつ、g3-g4 のスレットのチャンスを作り出しておきます。

23... Qd7 24. Re3!?


24. g4! Bxg4 25. Rxe7!!(これは非常に複雑なコンビネーションです。この変化を正確に読んで、白の優位を確信できるならば、相当優れたタクティクスの力を持っていると言えそうです。)25... Qxe7 26. Nxg4 Rfb8 27. Nf6+ Kg7 28. Nh5+ Kf8 29. Re1 gxh5 30. Rxe7 Kxe7 31. Qe3+ Kf8 32. Bh3+/- ポーンのストラクチャーとキングの安全性から、黒には厳しい状況と言えます。ただここまで複雑な流れにせずとも、本譜でも白には十分なアドバンテージがあります。

24... Rae8 25. Rfe1 h5?!


白のg3-g4 を止めようという狙いですが、g6 のポーンやキング周りを弱めるのは、黒にとって得策とは言えません。結果的にはこれが黒の負けを早める要因となります。

26. h3 g5 27. Re6!!



力強いルークの跳び込みです!eファイルでプレッシャーをかけ続けた白のルークは、6段目の横利きを利用して、黒キングへのプレッシャーを増加させます。

27... Nh8


Farkas はかなりの時間切迫で、冷静に考えることが難しい状況でした。しかし、ここでの黒のディフェンスはほぼ見当たらず、すでに黒陣は崩壊が決定しています。27... Qc7 28. Bf3! Bxe6 29. Rxe6 Nh8 30. Bxh5+-

28. Qf3!


エクスチェンジは完全に捨て、大きく開いた黒キング前を突破して勝負を決めます!

28... Bxe6 29. dxe6 Qd8 30. Qxh5 Rf6 31. Be4 1-0



セルビアのFarkas にはこれで3連勝。5月の初対戦では完敗でしたが、この数カ月で完全に実力は逆転しましたね。彼とのゲームでも、様々なテクニックを勉強させてもらったように思います。

02/14 Lyell,M (FM, ENG, 2200) - Kojima,S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima,S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0


日本人学校のチェス教室では、最終回に可愛い花のかごをいただきました~。


そしてこの日は、ハンガリーを去る3名のための送別会でした。皆さん、おいしい料理をありがとうございます!

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