2013/02/17

CAISSA 2013 February 3rd round - Practical Rook Ending -


公式的なスケジュールでは、16日からが今月のCAISSA スタートです。この日の私の相手は中国のZhou, G (ペアリング時にオーガナイザーが何度も発音を確認していました。チョウだそうですね。)、First Saturday で敗れた因縁のプレーヤーです。色も同じ黒を引き、いざリベンジマッチです。

Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima,S (FM, JPN, 2368)
CAISSA IM February(3)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. exd5 cxd5 4. Bd3 Nc6 5. c3 Qc7 6. h3 Nf6 7. Nf3 g6 8. O-O Bf5



Zhou はCAISSA ではExchenge Variation を採用してきました。黒は白マスビショップを早々に交換して、イコアライズを計ります。

9. Re1 Bxd3 10. Qxd3 Bg7 11. Ne5 e6


ここは11... Nd7 12. Nxd7 Qxd7 13. Bf4 O-O 14. Nd2= のほうがベターだったか。本譜の流れでも問題ないと思いましたが、一つ見落としがありました。

12. Bf4 Nxe5 13. Bxe5 Qc6 14. Qf3 Nh5 15. Bxg7?!



15. Nd2! O-O 16. g4!? Bxe5 17. dxe5 Ng7 18. Nb3+/= このようにナイトをd4 のマスに向かわせれば、わずかなアドバンテージが白にあるでしょう。

15... Nxg7 16. Qf6 O-O 17. Nd2 Ne8 18. Qh4 Nd6 19. Nf3 Nf5


指した後で思いついたのは、19... Kg7!? 20. Ne5 Qc7= という流れです。g7 に上がったキングはさほど危険ではなく、白クイーンがf6 に戻ってくることを防いでいます。

20. Qf6 Qc7 21. g4 Nd6 22. Ne5 Rac8 23. f3 Nc4!



黒はようやくナイトを交換して、クイーンサイドからの反撃に出られそうです。

24. Re2 Nxe5 25. dxe5 Qb6+ 26. Kg2 Rc4 27. h4 Qd8 28. Rh1!?


白からクイーン校に来ないのは、私にとって完全に予想外でした。確かに黒から取らせたほうがダブルポーンはできるものの、f6 に刺さったポーンの力で黒キングの動きを制限できます。

28... Qxf6 29. exf6 h6 30. Kg3 Rfc8 31. Rd1 R8c6!?



これは良いアイディアだと、試合中考えていました。f4-f5 と白がブレイクしてきた際に、f6 のポーンをアタックできるようにすると同時に、6段目でルークを振って、さらなる反撃を作れるようにします。

32. Re5 Kf8 33. f4


白はここでポーンを伸ばしてきましたが、これこそ私の待ち望んだ展開です。33. h5!? g5 34. Re4!?(黒のバックランクの弱さを利用した面白い手です。) 34... Rxe4 35. fxe4 Ke8 36. exd5 exd5 37. Rxd5 Rxf6= ならば、ドローは間違いなさそうです。

33... Ra6 34. a3 Raa4!



これがルークを6段目にあげたときから頭にあった構想です。ルークを4段目に置くことで、白の4段目に並んだポーン群を狙います。

35. Rf1 Ke8 36. Rf3 Re4 37. Rxe4 Rxe4 38. Rd3?


時間増える間際に彼女にミスが出ます。38. Rf1 Re2 39. Rf2 Re3+ 40. Rf3 Re1 ならば、黒が指しやすいことは間違いないものの、明確に優勢になるプランはまだ見つかりません。

38... Re2! 39. b3 b5! 40. c4?



そして時間が増える40手目にさらなるミス。これで黒の勝ちがぐっと現実味を増しました。40. f5 gxf5 41. gxf5 Re5 $1 42. Rf3 Kd7 43. Kg4 Kd6=/+ ならば、まだ黒の勝ちは明らかではありません。

40... bxc4 41. bxc4 dxc4 42. Rc3 Re4!


最初はcポーンを返してaポーンを取るつもりでしたが、f7 への攻撃を許すと勝てるか分からなかったため、cポーンで丁寧に勝負することにします。

43. a4


43. Kf3 Rd4 44. Ke3? e5! は黒の大切なアイディアで、ルークを4段目に残したポイントになります。

43... Kd7 44. Kf3 Rd4 45. Rc1 Kc6 46. Ke3 Kc5?



しかし、勝ちまであと一歩というところで正確な手が分かりませんでした。46... Kd5! 47. Rb1 Re4+!(当然考えたアイディアでしたが、この後のルークを捨ててプロモーションするラインが正確に読めませんでした。)(47... Rd3+? 48. Ke2 Rb3 49. Rd1+) 48. Kd2 (48. Kf3 c3! 49. Rb5+ Kd6!-+ アンビリーバブル!白はルークを取ることができません。) 48... Rxf4-/+ f4 を取って、さらにf6 を狙えれば黒の勝勢は間違いありません。キングを動かすマスが一マス違えば結果が変わってくるのは、エンドゲームの難しいところでしょう。

47. Rb1 Rd3+ 48. Ke4 Rb3 49. Rd1 Rb6??


こんどはこちらにとんでもない勘違いの手が出ます。最初はこれで勝ちだと思っていましたが、逆転白勝ちを許すひどいブランダーです。 49... c3 50. Rd7 Kc6 51. Rd4! (51. Rd8? Rb4+ 52. Kd3 Rxf4-/+) 51... a5 52. Kd3 c2+ 53. Kxc2 Rh3 54. Rc4+ Kb7 55. f5 gxf5 56. gxf5 exf5 57. Rf4 Kb6 58. Kb2= こうなればドローだと思いますが、まだこう指しておくべきでしょう。

50. Rd7 c3 51. Rxf7 c2 52. Rc7+ Rc6 53. Rxc6+??



彼女が勝ちを見逃したのは、負けだと思ったエンドゲームがなんとかなったと一安心したためでしょう。冷静になれば、53. f7! Rxc7 (53... c1=Q 54. f8=Q+ Kb6 55. Qb8+ Kc5 56. Rxc6+ Kxc6 57. Qc8+) 54. f8=Q+ Kc6 55. Qa3+- という勝ち筋が見えないはずがありません。恐るべし Promotion with Check!

53... Kxc6 54. f7 c1=Q 55. f8=Q Qe1+ 56. Kf3 Qf1+ 57. Ke3 Qe1+ 58. Kf3 Qf1+ 1/2-1/2


最後は互いにさほど時間切迫でないにもかかわらず、グダグダになってしまいました。しかし、まだ先の長いトーナメントですので、負けなくて良かったと気持ちを切り替えて、次の試合の準備を進めます。

そして今回参加する10名のプレーヤーは、直前に一部変更がありました。以前の記事も訂正し、この先のスケジュールを公開しておきます。

02/14 Lyell, M (FM, ENG, 2200) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 0-1
02/15 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Farkas, T (IM, SRB, 2251) 1-0
02/16 Zhou, G (CHN, 2178) - Kojima, S (FM, JPN, 2368) 1/2-1/2
02/17 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Hajnal, Z (IM, HUN, 2364)
02/18 Kojima, S (FM, JPN, 2368) - Meszaros, A (IM, HUN, 2243)
02/18 Coleman, J (CM, ENG, 2126) - Kojima, S (FM, JPN, 2368)


これでケチケメートも最後ですので、色々なところで食事をしようかと思います。

3 件のコメント:

hidepyon さんのコメント...

とってもおいしそうですw

Yumi さんのコメント...

Draw drawと続いたあとは、win win ですね(^^)
試合の前から今日はdrawにしよう、なんて話し合いで決めてしまうことって本当にあるのですか? なんだか正々堂々と、というのからは離れている感じがしますが、実際にあって特に深く考えないようなこと、なのでしょうかね…

Shinya_Kojima さんのコメント...

本当にWin Win でしたー。また明日の更新をお楽しみに!

試合前のドローオファーは、ペアリングが決まっている以上禁止はできないですし、ある程度は仕方ないでしょう。Tiviakov - Sutovsky のゲームでも、Tiviakov が「前夜にEmil がドローオファーをしてきた」と自戦記の中でコメントしています。

問題は試合なしのドローはどうかということですね。これはかなり黒の近いグレーのような... 一段落ついたら、これについても記事を書こうかと思います。

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