2013/11/26

Czech Tour Pilsen Open 2nd round


25日はチェコで久々の青空を眺めることができました! 今回はピルゼンまでバスで来たため、まずは、まだ見ていなかったピルゼン駅へと足を運びます。ピルゼンはチェコ国内では4番目の大きさを誇る都市、駅の作りもなかなか立派です。30日にプラハに戻る際、列車を使うかバスを使うかは、もう少し様子を見てから決めようと思います。


ブルノ駅にもあったMr. Baker で、シュークリームを購入。活動を開始して最初にお腹に入れるのが甘いものなのかよ! と突っ込まれそうですが、これは簡単なお昼ご飯までのつなぎです。(だからシュークリームでOK なのかは謎ですがw) 駅を出てからは、お昼ご飯と今日のメインの観光スポットを目指します。


今日の目的地はここ、ピルゼンのビール醸造博物館です! ピルスナービールの発祥の地、ピルゼンでのビールの歴史がわかるということで、見学にやってきました。入場料90チェココルナは良いとして、写真を撮る場合にプラス100チェココルナというのは、ちょっとがめついのではないでしょうか(笑)


博物館の中には様々な展示物がありますが、こちらのひんやりとした地下室には、ビール製造に使われていた配合機や圧搾機が展示されています。


当時の様子を示した人形も展示されています。こちらは少し時代が進み、科学的なビール研究がされていたころの様子です。


変わりどころではこんなものも。木の根から掘り出したという巨大なビールジョッキには、一体何リットル入るんでしょうか。


お昼ご飯は博物館に併設されたレストランで頂きました。博物館の入場者には、ビール1杯と引き換えに出来るチケットが配られるため、私も仕方なくお昼からビールを飲んでいます(笑) ブルでは初めてのビール注文を経験しましたが、ここピルゼンでは初のお昼&試合前ビールです。


本当は昼食後に聖バルトロメェイ教会に上ろうと思っていましたが、思ったよりもビール1杯で酔っていたため、ホステルに戻って休むことにしました。試合前に飲んで2000台にポイントを落としたとあっては、日本でだいぶネタにされてしまうでしょう。聖バルトロメェイ教会への潜入は、後日のお楽しみにしておきます。

それでは試合解説へ。初戦に引き続き、チェコのおじさんが相手です。

Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022)
Pilsen Open (2)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 c6 6. O-O d5



Slav とGrunfeld をミックスしたようなこの変化は、昨年の夏にFianchetto System の研究を始めてから、公式戦では一度も指されたことがありませんでした。次の1手は白のセットアップの方針を決める重要なところですが、この試合では昔に勉強したラインを使うことにします。

7. cxd5 cxd5 8. Ne5 Nc6 9. Nc3 e6 10. f4!?


ここは10. Nxc6 bxc6 11. Na4 と指し、c5 のマスをコントロールして戦うのも、クラシカルな戦略でしょう。私はそれよりも、e5 のナイトを補強してセンターでの戦いを望みました。

10... Bd7 11. Be3 Nxe5?! 12. dxe5 Ng4 13. Bd4!



ここはつい、13. Bc5?! と指してしまいがちですが、よくよく考えてみれば、黒はf8 のルークを取られても、Ng4-Ne3 のナイトフォークか、Qd8-Qb6+Ng4-Nf2+ の組み合わせで、エクスチェンジを取り返すことができます。そのため、ここでは白の黒マスビショップは、g1-a7 のダイアゴナルをキープしておくのが正解でしょう。

13... h5?!


試合後、彼には13... f6 はどうかと指摘しました。これに対しても、白は14. exf6! Nxf6 (14... Bxf6 15. Bh3!? Bxd4+ 16. Qxd4 Nf6 17. Rad1+/=) 15. Rc1+/= としてアドバンテージをキープできますが、本譜のようにすぐにポジションを開かれたり、ナイトが使えない位置にいったりということはありません。

14. e4!+/-


当然の一手です。白はダブルポーンを解消すると同時に、ナイトとビショップの2つのピースをアクティブにし、大きな優勢を得ます。

14... dxe4 15. Nxe4 Bc6 16. h3 Nh6 17. Bc5!



すでに大きなポジショナルアドバンテージを得ていると確信した私は、ポジションをシンプルにしてa,b ポーンを狙いやすくするため、クイーン交換を決断します。

17... Qxd1 18. Rfxd1 Rfc8 19. Rac1 b6 20. Bf2!?


最も悩んだのはビショップをどこに退くかですが、結局はa7, b6 のポーンにプレッシャーをかけ続けられるよう、こちらのダイアゴナルをキープすることにしました。

20... Bd5



私はこの手はだめだと読んでいましたが、代わりにメインで考えていた手も、黒が苦しいことには変わりありません。20... Bxe4 21. Rxc8+ Rxc8 22. Bxe4+/-

21. Nd6! Rxc1 22. Rxc1 Bxg2 23. Kxg2 f6


黒は黒マスビショップをなんとか使えるようにしますが、代わりにe6 のポーンを弱めてしまいます。23... Bf8 24. Rc8 Rxc8 25. Nxc8! が私のメインの読み筋で、ルークまで交換しても、a7 のポーンを取れる白は勝勢になるでしょう。

24. exf6 Bxf6 25. b3 Rd8 26. Ne4!+-



ルークを7段目に突入させる前に、白はe4 の安定したマスにナイトを引き、完全に勝勢となります。

26... Bg7 27. Rc7 Ra8 28. Re7! e5 29. fxe5 Nf5 30. Re6 Kh7 31. g4 hxg4 32. hxg4 Nh6 33. Ng5+ Kg8


33. Kh8 ならば、黒はピースが落ちることがないため、まだ粘れるとは思いますが、結局は時間の問題でしょう。

34. Rxg6 Nxg4? 35. Ne6 Kf7 36. Rxg7+ Kxe6 37. Rxg4 Kxe5 38. Rg7 Kd5 39. Kf3 Kc6 40. Ke4 Kb5 41. Kd3 Kb4 42. Rg4+ Ka3 43. Kc2 1-0



Brno Open 同様、初戦と2戦目に当たる相手は問題ありませんでした。次のラウンドくらいからが、少しずつ強い相手になってきます。

11/24 16:00 Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/25 16:00 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022) 1-0
11/26 16:00 Ernst, M (AUT, 2164) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)


次はオーストリアのおじさんと。ブルノの時のように、有望なジュニアが相手でなければ、2100台は問題なく勝てると信じたいですね。今日も頑張ります!


試合前、こんなの見つけてしまったんですけど... そんなに高くもないので、多分今日購入します(笑) ちなみにヨーロッパでは、フクロウは学芸や知恵の象徴とされるのが一般的なんでしょうかね。日本とは少し違う気がします。


夕飯は昼に見つけたタイレストランで。好物のパッタイは、生のもやしが入っていなかったので本場のものとは少し違いましたが、なかなか美味しかったです。

2013/11/25

Czech Tour Praha Sightseeing and Pilsen Open 1st round


24日はプラハからピルゼン(プルゼニュとも)に移動し、Pilsen Open が午後から始まります。プラハでの初めての朝は8時前に起床し、折角なので街を散策してみることにしました。宿泊したMosic House は、Bメトロのカルロヴァナームニェスティーのすぐ近く。チェックアウト後に荷物を預け、まずはプラハを二分するブルタバ川を渡ることにします。


対岸についてすぐ、見かけたカフェで朝ごはんにします。前日の入賞で賞金が入って多少懐に余裕が出たことで、気になったものを遠慮せずに頼むことにしました。それでも550円ぐらいだったと記憶しています。


食事を終えてトラムの線路沿いに進んでいくと、不気味な像が見えてきます。調べたところ、こちらはMemorial to the Victims of Communism と呼ばれるもので、日本語で言えばどうでしょう、共産主義被害者の慰霊像、といったところでしょうか。1989年前で共産主義国家だったチェコにおいて、処刑されたり牢屋で亡くなった人たちを忘れぬよう、2002年に建てられました。現在はヨーロッパでも人気の観光都市として生まれ変わったチェコのプラハに、こうした一面があることには少し驚きました。


この日はたいして時間もなかったため、適当に歩いていて面白いものが見つかれば良いや、ぐらいのつもりでした。しかし日曜日の午前中のため、多くの店は休みです。店に入れない代わりに、いくつかディスプレーで可愛いものの写真を撮っていました。


バスの時間も迫っているので、そろそろホステルに戻ろうかと思った頃、小高い場所に位置するクラーロヴスカー庭園から、プラハ市内が眺められることを知り、そちらに上ってみました。確かに眺めは良かったですが、やはりここ数日、天気はイマイチです。アンダンテで旅行者の誰かも言っていましたが、ヨーロッパは夏に来るべきですね!(実に今更)


そしてホステルへの帰り道、プラハ有数の見どころでもある、カレル橋の前をたまたま通りかかります。周りはガイドをつけた日本人ツアー観光客ばかりでした(笑) 昨年見た、ロンドンブリッジを思い出させる迫力のある橋の設計です。


カレル橋の人気が高いのは、橋の見事な設計だけでなく、この対岸の景色のおかげでしょう。プラハの街並みと、さらにそびえ立つプラハ城を拝むことができます。


バスターミナルに向かう時間ぎりぎりまで、カレル橋近くのお土産屋さんも見てみました。プラハはこうしたガラス細工工芸が名物なんですね。いくつか、お土産として購入しておきました。

それからは、荷物を回収してバスターミナルに向かい、ピルゼン行きのバスを確保します。プラハの午前中を過ごしたのはわずか3時間ほどでしたが、また30日夕方にはこちらに戻ってきます。その際は、この時期の名物、クリスマスマーケットを楽しませてもらおうと思います。


ピルゼンまでは、プラハからバスで1時間ほど。ピルゼンのバスターミナルからは、会場のあるCentral Hotel にすぐ向かい、エントリーと宿泊の手続きを済ませます。(私の宿泊するホステルは、また違う場所にあるのですが) Central Hotel はピルゼンの中心地、共和国広場のすぐ近くで、こちらではクリスマスマーケットの準備が進んでいました。また広場の中心には、ピルゼンのシンボル、聖バルトロメェイ教会が建っています。


試合はCentral Hotel 2階のホールで16時からスタートです。前日のブログを更新していたら、自分のホステルに寄る時間が無くなり、会場の隅にトランクを置いたまま試合に臨みます。相手は地元のおじさんでした。

Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)
Pilsen Open (1)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 e6 4. Nc3 Bb4 5. Bg5 h6 6. Bh4?!



久々にQueen's Gambit Ragozin を指してみたところ、かなり早い段階で相手が間違えました。このポーンサクリファイスの代償を白が求めるのは、そう簡単ではありません。

6... dxc4! 7. e3 b5 8. a4 c6 9. Ne5 Bb7 10. Be2 a6 11. Bf3 Qb6 12. Bxf6?!


これも不正確な手で、黒のダブルビショップは大変強力なものになるでしょう。

12... gxf6 13. Ng4 Nd7 14. e4 O-O-O! 15. O-O Ne5!-/+



黒はピースの展開を完了させた後で、白のセンターポーンにプレッシャーをかけていきます。白は黒マスビショップを手放したことで、すでにd4 を守る満足な方法がありません。

16. Nxe5 fxe5 17. d5 cxd5 18. exd5 f5 19. axb5 axb5 20. d6 e4 21. Be2 Bxd6 22. Qc2 Kb8!?


ここは少し慎重に指しました。もちろん、g2 に向けて攻撃を開始しても問題ないでしょう。

23. b3 Rhg8! 24. bxc4 e3! 25. f3 Bxh2+!-+



黒のこのアイディアが決まるため、白がクイーンサイドを開く攻撃は全く間に合いません。25... Qd4! 26. g3 (26. Nxb5 Bxh2+ 27. Kxh2 Qh4+ 28. Kg1 Rxg2+ 29. Kxg2 Rg8#) 26... Bxg3-+ でも、もちろん黒勝ちです。

26. Kh1


26. Kxh2 Qc7+ 27. Kh1 Rxg2!! (私は試合中、27... Qg3!? 28. Bd3 Rxd3-+ を読んでいました。) 28. Kxg2 Rg8+ 29. Kh1 Qg3 30. Bd1 e2!!


Analysis Diagram

綺麗なフィニッシュです。これは読めませんでした。

31. Qxe2 Bxf3+ 32. Qxf3 Qh4+ 33. Qh3 Qxh3#

26... Qd4 27. f4 Bxg2+ 28. Kxh2 Qg7 0-1



結局のところ、白は自身のキングに対する総攻撃を食い止めることはできず、ここで勝負は決まりです。それにしても、ノビサド、アグリジェント、ブルノに引き続き、なぜピルゼンでも黒スタートなのでしょうか(笑) この辺りのくじ運の悪さは、昔からどうしようもありません。

11/24 16:00 Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/25 16:00 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022)


2300台が揃う1-6番ボードです。すべて順当に上が勝ち... と言いたいところでしたが、3番ボードでエクスチェンジサクリファイスをしたギリシャのプレーヤーは、4時間半指して1800台に敗れました。隣を見ていて、しっかりと指す1800台だなと思っていましたが、まさか勝つとは... チェスは何があるか分かりませんね。

試合後には、トラムで6駅ほどのホステルへチェックインしに行ったのですが、シングルの値段を払ったのにも関わらず、シングルの予約は受けていないと言われ一悶着。最終的にはオーガナイザーの一人が交渉してくれて無事にシングルに入れましたが、昨晩は結構焦りました(笑) この辺りの詳しい話は、帰国後のネタ話に取っておくとしましょう。チェコツアーも後半戦に入っていますので、今大会も入賞できるよう、残りの全試合も大切に戦っていこうと思います。

2013/11/24

Czech Tour Brno Open final round and a night in Praha


Brno Open 2013 入賞者たち

あまり時間がないので、簡単に結果報告から。最終戦はドローで、私は6.5/9 でフィニッシュ。それでも、1-4B も全ドローだったため、私は滑り込みで3位入賞となりました。リストは3だったので順当と言えばそうかもしれませんが、海外での初入賞なので(イタリアの7位はカウント外!)、やはり嬉しいものです。しかし、悲しいことにレイティングはマイナス3でした(笑)

Semenova, E (WIM, RUS, 2177) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)
Brno Open (9)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. f4 e6 8. Nf3 Nd7 9. h5 Bh7 10. Bd3 Bxd3 11. Qxd3 Ngf6 12. Bd2 Qc7 13. Ne5 c5 14. O-O-O cxd4 15. Qxd4 Bc5 16. Qa4 O-O 17. Nxd7 Nxd7 18. Ne4 Nb6 19. Qb3 Be7 20. Kb1 Rfd8 21. g4 Qc6 22. Rde1 Rd4 23. Qe3 Rad8 24. Bc1 Nc4 25. Qf3 f5!?



このエンドゲームは黒に分があると読み、勝負を仕掛けます。

26. gxf5 exf5 27. Ng5 hxg5 28. Qxc6 bxc6 29. Rxe7 Rd1 30. Rxd1 Rxd1 31. b3 Nd2+?!


ところがこちらが緩手で、切り捨てたもう1つが正解でした。31... gxf4! 32. Re2 f3 33. Rf2 Ne5 34. Kb2 Re1!! 35. Bg5 Re2 36. Rf1 f2 37. Bh4 f4! 38. Kc3 Re3+ 39. Kb4 Ng4-+

32. Kb2 g4 33. Re6 Nf3 34. Rxc6 Re1! 35. Rc3 g3?!



ここですぐにエクスチェンジを取りに行かず、35... Kh7 からもう少しじっくり構えれば、まだ黒にチャンスのある展開だったでしょう。

36. Rxf3 g2 37. Rg3 g1=Q 38. Rxg1 Rxg1 39. Be3 Rf1 40. a4 a6 41. b4 Kf7 42. c4 Rf3 43. Bd2 Ke6 44. a5 Kd6 45. b5 axb5 46. a6 Kc6 47. cxb5+ Kb6 48. Ba5+ Ka7 49. Bb4?!


ここは私が最初に読んだ、49. Bc7! で白勝ちでした。しかし、難解な変化です。 49... Rd3 50. Be5 Rd5 51. Bxg7 Rxb5+ 52. Kc3! (52. Kc2? Rb4 53. Be5 Rc4+ 54. Kd2 Ra4 55. h6 Ra2+ 56. Ke3 Rh2 57. Bg7 Rh4 58. Kf3 Kxa6 59. Ke3 Kb5 60. Kd4 Rxf4+ 61. Ke5 Rf1 62. h7 Rh1 63. h8=Q Rxh8 64. Bxh8=) 52... Rc5+ 53. Kd4 Rc1 54. h6 Rh1 55. Ke5 Rh5 56. Kf6 Kxa6 57. Kg6+-

49... Rf2+?!



ここでFM Burdalev には49... Kb6! でドローではないかと指摘されました。 50. Ba5+ (50. Bc5+ Kxc5! 51. a7 Rf2+= このパペチュアルチェックでドローというのが、彼の指摘で、確かにその通りです。) 50... Ka7 51. Bc7!+- しかし、やはりこの1手を見つければ白の勝ちです。

50. Kb3 Rf3+ 51. Kc2


51. Ka4! Rxf4 52. Ka5+- で白の勝ちになることは、互いに検討で見つけています。

51... Rxf4 52. Bc5+ Ka8 53. Kd3?



勝ちを逃す大きなミス! 私はこれに助けられました。53. Kb3! でa4 のマスを抑えておけば、b5-b6-b7 からチェックによるb8 のマスのコントロールで白勝ちです。

53... Ra4!= 54. Bd4 Ra3+ 55. Ke2 Ra5 56. Bxg7 Rxb5 57. h6 Ka7 58. h7 Rb8 59. h8=Q 1/2-1/2


2コネクテッドパスポーン+ビショップ vs ルークのエンドゲームはほとんど経験がなく、指してみないと良く分からないところがあって勉強になりました。しかし、勝ちにいってここまで悪くなるとは... 幸運に助けられた3位入賞でした。

11/16 16:00 R1 Kreyssig, B (GER, 1837) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/17 09:00 R2 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Kotva, M (CZE, 1996) 1-0
11/17 16:00 R3 Blahynka, M (CZE, 2188) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 1/2-1/2
11/18 16:00 R4 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Abdumilak, Z (WIM, KAZ, 2311) 0-1
11/19 16:00 R5 Stanek, S (CZE, 1941) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/20 16:00 R6 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Golcman, E (RUS, 2209) 1-0
11/21 16:00 R7 Grove, M (SCO, 2078) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/22 16:00 R8 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Plat, V (IM, CZE, 2472) 1/2-1/2
11/23 09:00 R9 Semenova, E (WIM, RUS, 2177) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 1/2-1/2

Brno Open 2013 Final Standings

The 1st Prize Abdumilak, Z (WIM, KAZ, 2311)
The 2nd Prize Kantans, T (FM, LAT, 2412)
The 3rd Prize Kojima, S (FM, JPN, 2364)

なんだかんだで、2300以上が上位を占める結果となりました。まぁ当然と言えば当然でしょう。それでも、最終戦もドローでしのぎ、優勝を果たしたAbdumilak の活躍には目を見張るものがあります。


優勝したAbdumilak と、コーチのGM Arutunian、ブルノの最強タッグです。


レイティング別セクションの入賞者たち。右から3番目が、私と最後に対戦したWIM Semenova です。

試合後はバスでプラハに向かい、7時45分の友人との待ち合わせのために大急ぎでホステルにチェックイン。昨年、イスタンブールとロンドンで、待ち合わせに1時間遅れるという失態を犯した私に、3度目のミスは許されません(笑) 初めて来る夜のプラハを駆け抜け、なんとか無事に時間通りに友人の丹野さんと再会を果たすこととなりました。


プラハ到着後、すぐに地図をゲット。この河川に分断された首都は、どこかを連想させます。

そして友人との待ち合わせ場所、フローレンツのバスターミナルでは、さらなるサプライズが私を待っていました。突然、知らない人に「Shinya Kojima だよね?」と話しかけられ、戸惑っていると、昨年8月のCAISSA GM クラスに出てたプレーヤーだと教えてくれました。(おそらく7月の間違いだと思いますが) それにしてもなんという偶然! 彼はCzech League の最中で、本当にたまたま私を見かけたそうです。うっかり名前を確認し忘れてしまいましたが、なんとか調べてみるつもりです。


夕飯は2人でイタリアンへ。1年ぶりの再会に話題は尽きることなく、閉店まで3時間ほどしゃべり通しでした。また東京での再会を楽しみにしています!


プラハの短い夜を過ごしたのは、こちらのMosic House です。立派なホテルですが、一部はドミトリー部屋として泊まることができ、1泊わずか5ユーロでした。立地条件も良く、なぜこの値段が可能なのか、首をかしげるばかりです。

そして今日はプラハからピルゼンに移動し、もう少しでPilsen Open の初戦スタートとなります! 簡単なプラハ観光と初戦の記事は、また明日以降の更新でお届けしようと思います。

2013/11/23

Czech Tour Brno Open 8th round


ビールの空きグラスを次々と洗う食堂のおばちゃん

ブルノで過ごす最終日前日、8R はリスト1 のIM Plat にヒット。いつものように、試合前にゆっくりと過ごす時間はありません。それでも昼食時には駅前は出て、気になった肉屋の経営する食堂に入ってみます。食事をする人は半分ほどで、おじさんたちは平日の午前中だというのに、手にはビールのグラスが。これがチェコの日常なのでしょうか(笑)


こちらで頼んだのはメンチカツとポテトサラダ。メンチは作り置きかと思いましたが、どんどん注文が入り、どんどん揚げるのでしょう。きちんとアツアツでした。これで28チェココロナとは、肉屋直営ならではの安さです。


食後は手袋を買いました。こちらは40チェココロナ、180円くらいです。これで残りの1週間も、チェコの寒さを乗り切れるでしょう。買い物を済ませた後は、とっとと会場に戻って試合に備えます。


ようやく2番ボードまで復帰です

Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Plat, V (IM, CZE, 2472)
Brno Open (8)

1. Nf3 c5 2. c4 e6 3. Nc3 Nc6 4. g3 Nf6 5. Bg2 Be7 6. O-O O-O 7. d4 d5 8. cxd5 exd5 9. Bg5 Be6



まさかのQueen's Gambit Tarrasch Variation、そして古いラインです。これに対しては、本で読んだ少し白が良くなるラインを試します。

10. dxc5 Bxc5 11. Bxf6 Qxf6 12. Nxd5 Qxb2 13. Nc7 Rad8 14. Qc1 Qxc1 15. Raxc1 b6!?


ここで私の知識を外れましたが、15... Bb6 よりもこちらが多く指されているようです。異色ビショップですが、ポーンストラクチャーが良い白はわずかなチャンスがあるでしょう。

16. Nxe6 fxe6 17. Rc4?!



この手は元世界チャンピオン、Petrosian, Tigran も指していますが、このタイミングではあまり良い手ではなかったかもしれません。b7 のポーンを早く突いたことで、すでにNc6-Nd4 が可能なので、それを止める17. e3!? は、より白にチャンスを残しそうです。

17... h6!?


18. Nxd4 Rxd4 19. Rxd4 Bxd4 20. e3 Bc5 21. Rd1 Rf7 22. Be4 g6 23. h4 Rc7 24. Kg2 Be7 25. Kf3 Kg7 26. Rd2 Bb4 27. Rc2 Rxc2 28. Bxc2 Kf6 29. Bd3 h6 30. Be4 g5 31. h5 Be1 1/2-1/2 / Petrosian, T - Spassky, B / 1969

18. Rfc1 Rd6 19. Bh3 e5 20. Kg2 Nd4 21. Nxd4 exd4 22. R4c2 h5 23. Kg1 h4!?



私は試合後、彼に23... g5 はどうなのかと話してみました。コンピュータはこちらでも本譜でもイコール評価ですが、g5-g4 からビショップの働きを制限され、f2 のポーンをターゲットとして残されるほうが実戦的には嫌なような気がします。

24. Kg2!?


一度下がったキングが上がるのは、h5-h4 と突かれたことで、g7-g5-g4 を恐れなくて良くなったためです。

24... Rdf6 25. Rf1 Rd8 26. Rd1 Rdf8 27. Rf1 Kf7!?



黒は当然ですが、あくまで勝負です。h5-h4 の1つの狙いはhファイルをオープンにし、そこからルークの侵入チャンスを作ることなので、白はそれを防ぎます。

28. Bg4 Rh8 29. h3!? hxg3 30. fxg3 Rxf1 31. Kxf1 Kf6 32. Kg2 Ke5 33. Rc1!


ビショップとポーンによって、完全にクイーンサイドのオープンファイルをふさがれている白のルークにとって、fファイルから活用のチャンスができたことはありがたいでしょう。

33... g6 34. h4 Rd8 35. Rd1 b5 36. Rc1 Kd6 37. Rf1 Ke7 38. Rc1 Bb6 39. Rc6 Kf7 40. Be6+ Kg7 41. Bb3 Re8 42. Re6 Rxe6 1/2-1/2



ルークは1枚交換した後は、多少の窮屈さも解消し、特に問題はなかったでしょう。大きなアドバンテージを得たポジションもなかったですが、GM に近いレベルのIM に大事な試合を負けずに乗り切れたのでOK とします。


1番ボード、FM Kantans - WIM Abdumalik は黒が1ポーンアップになりましたが、異色ビショップで耐え切った白がドローに持ち込み、なんとかKantans は面目を保ちました。その代り、3-5番ボードはすべて決着がつき、私の所属する6P グループが増えてきました。すでに同率優勝を決めているAbdumalik以外、入賞の行方は完全に最終ラウンドの結果次第となります。

11/16 16:00 R1 Kreyssig, B (GER, 1837) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/17 09:00 R2 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Kotva, M (CZE, 1996) 1-0
11/17 16:00 R3 Blahynka, M (CZE, 2188) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 1/2-1/2
11/18 16:00 R4 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Abdumilak, Z (WIM, KAZ, 2311) 0-1
11/19 16:00 R5 Stanek, S (CZE, 1941) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/20 16:00 R6 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Golcman, E (RUS, 2209) 1-0
11/21 16:00 R7 Grove, M (SCO, 2078) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/22 16:00 R8 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Plat, V (IM, CZE, 2472) 1/2-1/2
11/23 09:00 R9 Semenova, E (WIM, RUS, 2177) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)

Brno Open 2013 9R Pairings

1B IM Plat, V (6) - WIM Abdumilak, Z (7)
2B IM Strebkovs, A (6) - FM Kantans, T (6)
3B WIM Semenova, E (6) - FM Kojima, S (6)
4B Kearns C (5.5) - FM Burdalev K (6)

最後はなかなか面白いペアリングになりました。IM Plat は1R 以来となる1番ボードに返り咲き、Abdumilak の独走を白で止めに行きます。まさか簡単にドローにはしないでしょう。ここまで大会を率いてきたAbdumilak も、黒で2400台との連戦を乗り切らないと単独優勝にはなりません。

私は8R 終了時で2位グループの6P、タイブレークで4位につけています。最終戦は予想外の2100台、WIM Semenova, E を引いたので、ここをきっちり勝って、同時優勝を狙っていこうと思います。この大事な最終戦には、久々のレイティングプラスもかかっていますからね。それでは試合に行ってきます!


会場では即日、全ボードの棋譜がゲットできます。棋譜を回収した後、すぐにデータにするあたり、Brno Open の運営陣は優秀ですね。ちゃっかりラウンドごとに10チェココルナ取っていますが(笑)

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