2013/11/26

Czech Tour Pilsen Open 2nd round


25日はチェコで久々の青空を眺めることができました! 今回はピルゼンまでバスで来たため、まずは、まだ見ていなかったピルゼン駅へと足を運びます。ピルゼンはチェコ国内では4番目の大きさを誇る都市、駅の作りもなかなか立派です。30日にプラハに戻る際、列車を使うかバスを使うかは、もう少し様子を見てから決めようと思います。


ブルノ駅にもあったMr. Baker で、シュークリームを購入。活動を開始して最初にお腹に入れるのが甘いものなのかよ! と突っ込まれそうですが、これは簡単なお昼ご飯までのつなぎです。(だからシュークリームでOK なのかは謎ですがw) 駅を出てからは、お昼ご飯と今日のメインの観光スポットを目指します。


今日の目的地はここ、ピルゼンのビール醸造博物館です! ピルスナービールの発祥の地、ピルゼンでのビールの歴史がわかるということで、見学にやってきました。入場料90チェココルナは良いとして、写真を撮る場合にプラス100チェココルナというのは、ちょっとがめついのではないでしょうか(笑)


博物館の中には様々な展示物がありますが、こちらのひんやりとした地下室には、ビール製造に使われていた配合機や圧搾機が展示されています。


当時の様子を示した人形も展示されています。こちらは少し時代が進み、科学的なビール研究がされていたころの様子です。


変わりどころではこんなものも。木の根から掘り出したという巨大なビールジョッキには、一体何リットル入るんでしょうか。


お昼ご飯は博物館に併設されたレストランで頂きました。博物館の入場者には、ビール1杯と引き換えに出来るチケットが配られるため、私も仕方なくお昼からビールを飲んでいます(笑) ブルでは初めてのビール注文を経験しましたが、ここピルゼンでは初のお昼&試合前ビールです。


本当は昼食後に聖バルトロメェイ教会に上ろうと思っていましたが、思ったよりもビール1杯で酔っていたため、ホステルに戻って休むことにしました。試合前に飲んで2000台にポイントを落としたとあっては、日本でだいぶネタにされてしまうでしょう。聖バルトロメェイ教会への潜入は、後日のお楽しみにしておきます。

それでは試合解説へ。初戦に引き続き、チェコのおじさんが相手です。

Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022)
Pilsen Open (2)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 c6 6. O-O d5



Slav とGrunfeld をミックスしたようなこの変化は、昨年の夏にFianchetto System の研究を始めてから、公式戦では一度も指されたことがありませんでした。次の1手は白のセットアップの方針を決める重要なところですが、この試合では昔に勉強したラインを使うことにします。

7. cxd5 cxd5 8. Ne5 Nc6 9. Nc3 e6 10. f4!?


ここは10. Nxc6 bxc6 11. Na4 と指し、c5 のマスをコントロールして戦うのも、クラシカルな戦略でしょう。私はそれよりも、e5 のナイトを補強してセンターでの戦いを望みました。

10... Bd7 11. Be3 Nxe5?! 12. dxe5 Ng4 13. Bd4!



ここはつい、13. Bc5?! と指してしまいがちですが、よくよく考えてみれば、黒はf8 のルークを取られても、Ng4-Ne3 のナイトフォークか、Qd8-Qb6+Ng4-Nf2+ の組み合わせで、エクスチェンジを取り返すことができます。そのため、ここでは白の黒マスビショップは、g1-a7 のダイアゴナルをキープしておくのが正解でしょう。

13... h5?!


試合後、彼には13... f6 はどうかと指摘しました。これに対しても、白は14. exf6! Nxf6 (14... Bxf6 15. Bh3!? Bxd4+ 16. Qxd4 Nf6 17. Rad1+/=) 15. Rc1+/= としてアドバンテージをキープできますが、本譜のようにすぐにポジションを開かれたり、ナイトが使えない位置にいったりということはありません。

14. e4!+/-


当然の一手です。白はダブルポーンを解消すると同時に、ナイトとビショップの2つのピースをアクティブにし、大きな優勢を得ます。

14... dxe4 15. Nxe4 Bc6 16. h3 Nh6 17. Bc5!



すでに大きなポジショナルアドバンテージを得ていると確信した私は、ポジションをシンプルにしてa,b ポーンを狙いやすくするため、クイーン交換を決断します。

17... Qxd1 18. Rfxd1 Rfc8 19. Rac1 b6 20. Bf2!?


最も悩んだのはビショップをどこに退くかですが、結局はa7, b6 のポーンにプレッシャーをかけ続けられるよう、こちらのダイアゴナルをキープすることにしました。

20... Bd5



私はこの手はだめだと読んでいましたが、代わりにメインで考えていた手も、黒が苦しいことには変わりありません。20... Bxe4 21. Rxc8+ Rxc8 22. Bxe4+/-

21. Nd6! Rxc1 22. Rxc1 Bxg2 23. Kxg2 f6


黒は黒マスビショップをなんとか使えるようにしますが、代わりにe6 のポーンを弱めてしまいます。23... Bf8 24. Rc8 Rxc8 25. Nxc8! が私のメインの読み筋で、ルークまで交換しても、a7 のポーンを取れる白は勝勢になるでしょう。

24. exf6 Bxf6 25. b3 Rd8 26. Ne4!+-



ルークを7段目に突入させる前に、白はe4 の安定したマスにナイトを引き、完全に勝勢となります。

26... Bg7 27. Rc7 Ra8 28. Re7! e5 29. fxe5 Nf5 30. Re6 Kh7 31. g4 hxg4 32. hxg4 Nh6 33. Ng5+ Kg8


33. Kh8 ならば、黒はピースが落ちることがないため、まだ粘れるとは思いますが、結局は時間の問題でしょう。

34. Rxg6 Nxg4? 35. Ne6 Kf7 36. Rxg7+ Kxe6 37. Rxg4 Kxe5 38. Rg7 Kd5 39. Kf3 Kc6 40. Ke4 Kb5 41. Kd3 Kb4 42. Rg4+ Ka3 43. Kc2 1-0



Brno Open 同様、初戦と2戦目に当たる相手は問題ありませんでした。次のラウンドくらいからが、少しずつ強い相手になってきます。

11/24 16:00 Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/25 16:00 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022) 1-0
11/26 16:00 Ernst, M (AUT, 2164) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)


次はオーストリアのおじさんと。ブルノの時のように、有望なジュニアが相手でなければ、2100台は問題なく勝てると信じたいですね。今日も頑張ります!


試合前、こんなの見つけてしまったんですけど... そんなに高くもないので、多分今日購入します(笑) ちなみにヨーロッパでは、フクロウは学芸や知恵の象徴とされるのが一般的なんでしょうかね。日本とは少し違う気がします。


夕飯は昼に見つけたタイレストランで。好物のパッタイは、生のもやしが入っていなかったので本場のものとは少し違いましたが、なかなか美味しかったです。

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