2013/11/25

Czech Tour Praha Sightseeing and Pilsen Open 1st round


24日はプラハからピルゼン(プルゼニュとも)に移動し、Pilsen Open が午後から始まります。プラハでの初めての朝は8時前に起床し、折角なので街を散策してみることにしました。宿泊したMosic House は、Bメトロのカルロヴァナームニェスティーのすぐ近く。チェックアウト後に荷物を預け、まずはプラハを二分するブルタバ川を渡ることにします。


対岸についてすぐ、見かけたカフェで朝ごはんにします。前日の入賞で賞金が入って多少懐に余裕が出たことで、気になったものを遠慮せずに頼むことにしました。それでも550円ぐらいだったと記憶しています。


食事を終えてトラムの線路沿いに進んでいくと、不気味な像が見えてきます。調べたところ、こちらはMemorial to the Victims of Communism と呼ばれるもので、日本語で言えばどうでしょう、共産主義被害者の慰霊像、といったところでしょうか。1989年前で共産主義国家だったチェコにおいて、処刑されたり牢屋で亡くなった人たちを忘れぬよう、2002年に建てられました。現在はヨーロッパでも人気の観光都市として生まれ変わったチェコのプラハに、こうした一面があることには少し驚きました。


この日はたいして時間もなかったため、適当に歩いていて面白いものが見つかれば良いや、ぐらいのつもりでした。しかし日曜日の午前中のため、多くの店は休みです。店に入れない代わりに、いくつかディスプレーで可愛いものの写真を撮っていました。


バスの時間も迫っているので、そろそろホステルに戻ろうかと思った頃、小高い場所に位置するクラーロヴスカー庭園から、プラハ市内が眺められることを知り、そちらに上ってみました。確かに眺めは良かったですが、やはりここ数日、天気はイマイチです。アンダンテで旅行者の誰かも言っていましたが、ヨーロッパは夏に来るべきですね!(実に今更)


そしてホステルへの帰り道、プラハ有数の見どころでもある、カレル橋の前をたまたま通りかかります。周りはガイドをつけた日本人ツアー観光客ばかりでした(笑) 昨年見た、ロンドンブリッジを思い出させる迫力のある橋の設計です。


カレル橋の人気が高いのは、橋の見事な設計だけでなく、この対岸の景色のおかげでしょう。プラハの街並みと、さらにそびえ立つプラハ城を拝むことができます。


バスターミナルに向かう時間ぎりぎりまで、カレル橋近くのお土産屋さんも見てみました。プラハはこうしたガラス細工工芸が名物なんですね。いくつか、お土産として購入しておきました。

それからは、荷物を回収してバスターミナルに向かい、ピルゼン行きのバスを確保します。プラハの午前中を過ごしたのはわずか3時間ほどでしたが、また30日夕方にはこちらに戻ってきます。その際は、この時期の名物、クリスマスマーケットを楽しませてもらおうと思います。


ピルゼンまでは、プラハからバスで1時間ほど。ピルゼンのバスターミナルからは、会場のあるCentral Hotel にすぐ向かい、エントリーと宿泊の手続きを済ませます。(私の宿泊するホステルは、また違う場所にあるのですが) Central Hotel はピルゼンの中心地、共和国広場のすぐ近くで、こちらではクリスマスマーケットの準備が進んでいました。また広場の中心には、ピルゼンのシンボル、聖バルトロメェイ教会が建っています。


試合はCentral Hotel 2階のホールで16時からスタートです。前日のブログを更新していたら、自分のホステルに寄る時間が無くなり、会場の隅にトランクを置いたまま試合に臨みます。相手は地元のおじさんでした。

Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364)
Pilsen Open (1)

1. Nf3 d5 2. d4 Nf6 3. c4 e6 4. Nc3 Bb4 5. Bg5 h6 6. Bh4?!



久々にQueen's Gambit Ragozin を指してみたところ、かなり早い段階で相手が間違えました。このポーンサクリファイスの代償を白が求めるのは、そう簡単ではありません。

6... dxc4! 7. e3 b5 8. a4 c6 9. Ne5 Bb7 10. Be2 a6 11. Bf3 Qb6 12. Bxf6?!


これも不正確な手で、黒のダブルビショップは大変強力なものになるでしょう。

12... gxf6 13. Ng4 Nd7 14. e4 O-O-O! 15. O-O Ne5!-/+



黒はピースの展開を完了させた後で、白のセンターポーンにプレッシャーをかけていきます。白は黒マスビショップを手放したことで、すでにd4 を守る満足な方法がありません。

16. Nxe5 fxe5 17. d5 cxd5 18. exd5 f5 19. axb5 axb5 20. d6 e4 21. Be2 Bxd6 22. Qc2 Kb8!?


ここは少し慎重に指しました。もちろん、g2 に向けて攻撃を開始しても問題ないでしょう。

23. b3 Rhg8! 24. bxc4 e3! 25. f3 Bxh2+!-+



黒のこのアイディアが決まるため、白がクイーンサイドを開く攻撃は全く間に合いません。25... Qd4! 26. g3 (26. Nxb5 Bxh2+ 27. Kxh2 Qh4+ 28. Kg1 Rxg2+ 29. Kxg2 Rg8#) 26... Bxg3-+ でも、もちろん黒勝ちです。

26. Kh1


26. Kxh2 Qc7+ 27. Kh1 Rxg2!! (私は試合中、27... Qg3!? 28. Bd3 Rxd3-+ を読んでいました。) 28. Kxg2 Rg8+ 29. Kh1 Qg3 30. Bd1 e2!!


Analysis Diagram

綺麗なフィニッシュです。これは読めませんでした。

31. Qxe2 Bxf3+ 32. Qxf3 Qh4+ 33. Qh3 Qxh3#

26... Qd4 27. f4 Bxg2+ 28. Kxh2 Qg7 0-1



結局のところ、白は自身のキングに対する総攻撃を食い止めることはできず、ここで勝負は決まりです。それにしても、ノビサド、アグリジェント、ブルノに引き続き、なぜピルゼンでも黒スタートなのでしょうか(笑) この辺りのくじ運の悪さは、昔からどうしようもありません。

11/24 16:00 Kalista, K (CZE, 1886) - Kojima, S (FM, JPN, 2364) 0-1
11/25 16:00 Kojima, S (FM, JPN, 2364) - Paldus, P (CZE, 2022)


2300台が揃う1-6番ボードです。すべて順当に上が勝ち... と言いたいところでしたが、3番ボードでエクスチェンジサクリファイスをしたギリシャのプレーヤーは、4時間半指して1800台に敗れました。隣を見ていて、しっかりと指す1800台だなと思っていましたが、まさか勝つとは... チェスは何があるか分かりませんね。

試合後には、トラムで6駅ほどのホステルへチェックインしに行ったのですが、シングルの値段を払ったのにも関わらず、シングルの予約は受けていないと言われ一悶着。最終的にはオーガナイザーの一人が交渉してくれて無事にシングルに入れましたが、昨晩は結構焦りました(笑) この辺りの詳しい話は、帰国後のネタ話に取っておくとしましょう。チェコツアーも後半戦に入っていますので、今大会も入賞できるよう、残りの全試合も大切に戦っていこうと思います。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お疲れさまです。 最後の写真中央の相手にガンを飛ばしている少女が気になります。 先日のトーナメントに出ていた人とは違うようですが 何者なんでしょう・・▼o・~・o▼ 汗

Shinya_Kojima さんのコメント...

いやいや、カザフスタンの彼女ですよ〜。

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