今年のサマーオープンは、昨日2日目の3試合が行われ、私は無事に3連勝! 大先輩の松尾さんとは残念ながらペアリングが組まれませんでしたが、それは次の大会でのお楽しみにとっておくことにしましょう。ひとまずは今年の国内公式戦での単独初優勝に、胸をなでおろしています。
1R 小島慎也 (2409) - 杉本公一 (1962) / 1-0 / a6 Slav
ここはビショップが最初に出るマスとして、若干不自然でした。f3 をとった後の、d4 のポーンとb7 のポーンの交換は白に有利なため、7... O-O 8. Nxc4 Be6 9. b3+/= と進める展開が自然でしょう。
ひとまず、白マスのロングダイアゴナルを開きつつ、ビショップを退かせて白は満足です。ここから他のピースを含めたセットアップを考えます。
将来的にb3 に残るポーンを攻撃されるのは面倒なので、それをサポートするようにナイトの位置を切り替えます。
ここはどちらで取るか少し迷いましたが、ビショップがa1に退いても何もできないので、新しいルークの使い道を考えます。
すぐにポーン取る手には、Rd8-Re8 からのカウンターが入るので面白くありません。26. d5! (黒マスビショップのダイアゴナルを開く好手! 頭にはあったのですが、これで決定的なアドバンテージが掴めるとは気づいていませんでした。) 26... Bd7 27. Be5 Qc8 28. Qxe7+-
持ち時間のほとんどない中、こうして7段目にルークが入れば、何かしらのチャンスを作れるだろうと考えました。
白は単純にポーンを取りにいっても、32. Rxe7 Bf8 33. Rc7 Qa8! からのカウンターに少し困るだろうというのが、私と弘平くんの共通見解です。
正直に言えば、d8 のルークを浮かせてしまうために、このaファイルからのカウンターは成立しないだろうと思っていました。ところが...
黒はf6 のビショップを切られたために、攻めが完全に消えたと勘違いしてしまったか、最後の最後で間違えてしまいます。37... exf6 38. Qxd8 Qxd4+ 39. Kg2 Qd2+ 40. Kf1 Qd1+ 41. Kf2 Qd2+= と進めれば、パペチュアルチェックでドローでした。
黒マスさえ抑えられなければ、白はキングを逃がすことができます。弘平くんにとっては、実にもったいないゲームでした。
ハンガリーから帰国して4ヵ月半、日本の公式戦では初優勝ですが、直前の韓国での戦績が振るわなかったため、喜んでばかりもいられません。また気を引き締めて、次の公式戦、Japan League に備えようと思います。それでは皆さん、また来月試合会場でお会いしましょう。
1R 小島慎也 (2409) - 杉本公一 (1962) / 1-0 / a6 Slav
2R 堀江貴広 (1800) - 小島慎也 (2409) / 0-1 / Queen's Pawn Opening
3R 小島慎也 (2409) - 権田源太郎 (2042) / 1/2-1/2 / Nimzo-Indian
4R 神田大吾 (1775) - 小島慎也 (2409) / 0-1 / Caro-Kann Advanced
5R 小島慎也 (2409) - 山田弘平 (2219) / 1-0 / Fianchetto Grunfeld
6R 内田成美 (1828) - 小島慎也 (2409) / 0-1 / Caro-Kann Advanced
Kojima, S (FM, JPN, 2409) - Yamada, K (JPN, 2219)
Summer Open 2013 (5)
1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nf3 Bg7 4. g3 d5 5. Bg2 Nc6 6. O-O dxc4 7. Na3 Bg4?!
Summer Open 2013 (5)
ここはビショップが最初に出るマスとして、若干不自然でした。f3 をとった後の、d4 のポーンとb7 のポーンの交換は白に有利なため、7... O-O 8. Nxc4 Be6 9. b3+/= と進める展開が自然でしょう。
8. Nxc4 O-O 9. Nce5 Nxe5 10. Nxe5 Bc8
ひとまず、白マスのロングダイアゴナルを開きつつ、ビショップを退かせて白は満足です。ここから他のピースを含めたセットアップを考えます。
11. b3 Nd7 12. Nf3 Nb6 13. Bb2 a5 14. Qc2 c6 15. Rfd1 h6 16. Ne5!
将来的にb3 に残るポーンを攻撃されるのは面倒なので、それをサポートするようにナイトの位置を切り替えます。
16... Be6 17. Nd3 a4 18. Nc5 axb3 19. axb3 Rxa1 20. Rxa1
ここはどちらで取るか少し迷いましたが、ビショップがa1に退いても何もできないので、新しいルークの使い道を考えます。
20... Bc8 21. e3 Qc7 22. Nd3 Rd8 23. Rc1 Qb8 24. Qc5 Nd5 25. e4 Nf6 26. Qb6?!
すぐにポーン取る手には、Rd8-Re8 からのカウンターが入るので面白くありません。26. d5! (黒マスビショップのダイアゴナルを開く好手! 頭にはあったのですが、これで決定的なアドバンテージが掴めるとは気づいていませんでした。) 26... Bd7 27. Be5 Qc8 28. Qxe7+-
26... Bg4 27. f3 Be6 28. Nf4 Bd7 29. e5 Nd5 30. Nxd5 cxd5 31. Rc7
持ち時間のほとんどない中、こうして7段目にルークが入れば、何かしらのチャンスを作れるだろうと考えました。
31... Bc6 32. e6!?
白は単純にポーンを取りにいっても、32. Rxe7 Bf8 33. Rc7 Qa8! からのカウンターに少し困るだろうというのが、私と弘平くんの共通見解です。
32... Bf6 33. Bh3 Qa8!
正直に言えば、d8 のルークを浮かせてしまうために、このaファイルからのカウンターは成立しないだろうと思っていました。ところが...
34. b4 Qa2!! 35. Rxc6 Qxb2 36. exf7+ Kg7 37. Rxf6! Qb1+??
黒はf6 のビショップを切られたために、攻めが完全に消えたと勘違いしてしまったか、最後の最後で間違えてしまいます。37... exf6 38. Qxd8 Qxd4+ 39. Kg2 Qd2+ 40. Kf1 Qd1+ 41. Kf2 Qd2+= と進めれば、パペチュアルチェックでドローでした。
38. Bf1 1-0
黒マスさえ抑えられなければ、白はキングを逃がすことができます。弘平くんにとっては、実にもったいないゲームでした。
ハンガリーから帰国して4ヵ月半、日本の公式戦では初優勝ですが、直前の韓国での戦績が振るわなかったため、喜んでばかりもいられません。また気を引き締めて、次の公式戦、Japan League に備えようと思います。それでは皆さん、また来月試合会場でお会いしましょう。
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