2015/09/20

Club Championship 2015 Day1 Tournament Report


IVL に引き続き、シルバーウィークは次のトーナメント、クラブ選手権が開催されています。私は慶應の後輩4人とチームを作り、久々の参加となりました。初日の今日は、個人で2試合に出て2勝、チームは2勝1ドローとなっています。


Osaka, T (JPN, 1867) - Kojima, S (IM, JPN, 2456)
Club Championship 2015 (3)
Position After 51... Kc7

52. Ra3?!


お互いに時間切迫の中、白は危険な手を指してしまいます。私が試合後に指摘したのは、先に白から52. h4! と突いてしまう手で、こうしておけば本譜の流れはなく、白が優位なエンドゲームだったでしょう。

52... h4!


黒の唯一の反撃です。これでfポーンを取り、ルークをアクティブにして勝負です。

53. g4 Rf6 54. Rxb3 Rxf4 55. Rd3 Rf2 56. b3 Kd6 57. d5?



d6 のマスがブロックされている以上、ポーンだけが先に進んでしまうのは明らかに危険です。

57... Rc2+ 58. Kd4 Rg2 59. Rc3?


これでポーンが落ちることが確定し、黒に勝ちの目が出てきました。しかし、まだ油断はできません。

59... Rd2+ 60. Ke4 Rxd5 61. Rf3 Rb5!



私はこのアイディアが良かったのではないかと思っています。f7 はどうしても負担になるため、守りに固執するよりも、b3, h3 を狙うべきでしょう。

62. Rxf7 Rb4+ 63. Kd3 Rxb3+ 64. Ke4 Ke6 65. Ra7 Rb4+ 66. Kf3 Ra4-+


これで安全にパスポーンを持ちますが、私はさらに黒が勝ちやすいエンドゲームの形を模索します。

67. Kf2 Ra3 68. Kg2 Ke5! 69. Re7+ Kf4 70. Rf7+ Kg5 71. Ra7 Ra2+! 72. Kf3 Rh2!



私が考える、最も明確な黒の勝ちプランは、aポーンを捨てて、白のh,g ポーンを取りにいくことです。

73. Rxa6 Rxh3+ 74. Kg2 Rg3+ 75. Kh2 Rxg4


これで黒はやや面倒な端のファイルではあるものの、2コネクテッドパスポーンを持つルークエンディングになりました。チームメイトから試合後に、あれは勝てるんですか?と聞かれましたが、答えはYes です!

76. Ra5+ Kh6 77. Kh3 Rb4 78. Ra3 Kh5 79. Ra5+ g5



黒はゆっくりとポーンを進めながら、相手キングを押し込んでいきます。

80. Rc5 Rb3+ 81. Kg2 Rg3+ 82. Kh2 Rf3 83. Kg2 Ra3 84. Rc4


白がさらに粘るとすれば、5段目でルークをキープしておくのがベターですが、それでも黒はh4-h3 で勝つことができます。84. Rb5 h3+ 85. Kh2 Kh4 86. Rb4+ g4 87. Rc4 Ra2+ 88. Kg1 Rg2+ 89. Kh1 Re2!


Analysis Diagram

こうしてルークをeファイルに置くのがポイントです。 90. Kg1 Kg3 91. Rc3+ Kf4 92. Rc4+ Kf3 93. Rc3+ Re3 94. Rc1 g3 95. Ra1 h2+ 96. Kh1 Kg4 97. Ra4+ Kh3 98. Ra1 g2# ルークのブロックで白の横利きチェックに対応し、h3,g3 にポーンを並べれば勝負ありでしょう。

84... Ra2+ 85. Kh3 g4+ 86. Rxg4 Ra3+ 0-1



こうして公式戦で初となる師弟対決を制しました。チームはすでに2敗していたため、この白星でスコアは2-2 となり、チームとしての負けを回避です。この1/2ポイントが、最終結果に大きな影響を与えるかもしれませんね。

他のチームは、平均2200の麻布OB-A のみが全勝、私たち慶應OB-A や、千葉、東京A、東京B らが2.5P で続いています。そして明日の4R、私たちはリスト1の麻布OB-A に挑むので、優勝をかけた大一番、頑張ってきます! 皆さん、2日目もよろしくお願い致します。

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