クラブ選手権2日目、私は4Rで馬場さんとの大事な対戦に敗れ、チームの黒星を決めてしまいました。麻布OB-A との直接対決では、チームメイト3人がいずれも各上のプレーヤーからドローを取ってくれただけに、チームメイトに申し訳ないです。私の馬場さんとの試合は、馬場さんのブログ、Behind the Scene に解説がすでに出ていますので、ここでは割愛しようと思います。
馬場さんとの敗戦のショックからかは分かりませんが、続く2試合でもポイントを落とし、今年の国内大会では初めて勝ち越すことができませんでした。6R で対戦した、麻布チームの大将、部長になったばかりの吉田くんとのゲームのポジションを少し紹介しておきます。
Kojima, S (IM, JPN, 2456) - Yoshida, H (JPN, 1348)
Club Championship 2015 (6)
Position After 19...Ne4
序盤で大きく駒得した白ですが、ちょっとした勘違いから1ポーンアップまで押し返されてしまいました。ここでc5 を狙われ、どうするかですが...
20. Qd4?!
私はc5 のポーンを勝負の生命線と考えて守りにいきますが、これが大きな判断ミスで、完全にイコールにされてしまいます。白の正しい手は20. Qd7! と指して、b5 のポーンを取りにいくことでした。しかし、1ポーンアップとはいえ、キングサイドの4対3で勝つのは簡単ではないでしょう。
20... Rd8 21. Bd6 Qc6
ここまで指して、Rf1-Rd1 が全くディフェンスにならないことに気づいて愕然とします。(ピンを利用し、c5 のポーンを取ることができます。) まだチャンスが出るように一工夫入れたつもりでしたが、吉田くんは正確に対応していました。
22. f3 Nxc5 23. Rc1
23. Qxc5 Rxd6 24. Qxa7 g6 25. e4 Rd2 のラインをコンピュータは指摘してきましたが、駒得はキープしても、7段目にルークに侵入され白キングは危険に見えるので、こうは指したくありませんでした。
23... Qxd6 24. Qxd6 Rxd6 25. Rxc5 g6 26. Rxb5 Rd1+ 27. Kf2 Rd2+ 28. Kg3 Rxa2
こうなってしまっては、どうしようもありません。黒にaポーンが無くとも、黒のドローチャンスは十分です。この後、30手は続けましたが、最終的にはドローでゲームを終わらせました。私にとって、今年のワーストトーナメントになってしまいましたが、全体として結果は出せずとも、勉強になるゲームが多くできた点は、きちんと収穫として受け止めたいと思います。ただしチーム戦ですので、私の敗戦でチームの黒星を決めてしまったことは忘れずに反省します。
優勝は下馬評通りに、井上さんが久々に指揮を執り、2200台を3名集めた麻布OB-Aチームが獲得しました。そして小林くんがポイントゲッターとして活躍した麻布OB-Bチームと、ベトナムのCM Tuさんが、1Bで6連勝した千葉チェスクラブが2位、3位に続いています。入賞チーム、および個人賞を獲得された皆さん、おめでとうございます! やはり大人数での大会は非常に盛り上がりますので、来年も是非、どこかでチームを組んで出場できればと思います。
打ち上げは慶應のメンバーで、チェスプレーヤーにはお馴染みの万豚記蒲田店へ。クラブ選手権は人数が多いので、いくつかの大人数グループが入店できなかったようですが、私たちは6名だったので、なんとか席は足りました。巨大なダーロー担々麺をいただきながら、慶應チェスクラブの近況や、懐かしいメンバーの話などを聞いて、楽しい時間を過ごすことができました。慶應のメンバーとは東京オープンの直前に、OB会でまた会えることを楽しみにしています。
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