Japan League は2日目から、上位同士のぶつかり合いが多くなります。私は初日に続き、なんとか連勝を果たし、GM 2人と同じ4連勝となっています。簡単にですが、4R のゲームをご紹介したいと思います。
Yamada, K (CM, JPN, 2082) - Kojima, S (IM, JPN, 2394)
Japan League 2016 (4)
1. d4 Nf6 2. c4 e6 3. Nf3 d5 4. Nc3 Bb4 5. cxd5 exd5 6. Bg5 h6 7. Bh4 c5 8. dxc5 Nbd7 9. e3 Qa5 10. Qd4 O-O 11. a3 Bxc3+ 12. Qxc3 Qxc3+ 13. bxc3 Ne4 14. c4 dxc4 15. Bxc4 Ndxc5 16. O-O g5 17. Bg3 Nxg3 18. hxg3 Be6 19. Rac1 Rac8 20. Nd4 Bxc4 21. Rxc4 Nd3 22. Ra4 a6 23. Nf5 Kh7 24. Rb1 Rc6 25. Rd4 Nc5 26. g4 Re8 27. f3 Ree6 28. Rd5 Rc7 29. Rc1 Rec6 30. Nd4 Nb3 31. Rxc6 bxc6 32. Re5 Nxd4 33. exd4 Rd7 34. Rc5?!
Japan League 2016 (4)
苦しい中盤を乗り切った黒は、なんとか駒を捌いてドローに持ち込めそうな状況までもってくることができました。そんな中での白の緩手は、私を少し勝負する気にさせます。試合後に山田くんに指摘したのは、34. Ra5 からaポーンとdポーンを交換し、確実にドローにするアイディアです。
34... Rxd4 35. Rxc6 a5 36. Rc5 Ra4 37. Rc3
このルークエンディングもドローですが、白はa3 のポーンの守りにルークを使わなければいけない分、駒の働きが制限されています。ここからはキングを上げて、ポジションの改善を図ります。
37... Kg7 38. Kf2 Kf6 39. Ke3 Ke5 40. Kd3?
時間が増える40手目で、白は負けになるブランダーを指してしまいました。私も最初はオポジションを取り続けるつもりでしたが、よく見れば黒キングはキングサイドに侵入し、g2 のポーンを狙うチャンスになっています。代わりに40. g3 であれば、黒も勝つことはできなかったでしょう。
40... Kf4! 41. Kc2 Kg3 42. Kb3 Rf4 43. Rc2 Rd4 44. Re2 Rf4 45. Rd2 f5!
ルークが1段目からg1 に回り、g2 をアタックするようであれば、白もポーンを守るのをあきらめ、f7 への反撃でドローチャンスを作るでしょう。黒が確実に勝つためには、fポーンをついて、hポーンを伸ばせるようにする必要があります。
46. gxf5 Rxf5 47. a4 h5 48. Kc4 h4 49. Re2 h3 50. gxh3 Kxh3 51. Rb2 Rxf3 52. Rb5 Rf4+!-+
この手が勝つために、とても重要なアイディアです。お互いにパスポーンを進めあうルークエンディングとなりますが、白がルークを捨ててgポーンを取りに来た場合でも、勝てるかどうかを黒は考えなければいけません。白のaポーンを黒がルーク1つで取りに行けるようにするためには、4段目でのカットオフが必要です。
53. Kb3 g4 54. Rh5+ Kg2 55. Rxa5 g3 56. Rg5
56. Rc5 Kh3 57. Rh5+ Rh4 58. Rg5 g2 でも、黒はルークをもらってから、1ポーンを取りに行って勝ちとなります。
56... Kf2 57. a5 g2 58. a6 g1=Q 59. Rxg1 Kxg1
このような状況になった際に、黒のルークが4段目でカットオフをしているため、白はキングを上げられないのがポイントです。もし、白キングと黒キングがもう1段進んでいる形であれば、白キングは1ポーンの守りに間に合うため、ドローになります。
60. a7 Rf8 0-1
このゲームを勝ったのは大きく、4連勝でGM Zhou Jinachao, GM Lu Shanglei に食らいついてトップを保っています。明日はいよいよ、私と青嶋くんが1,2B に上がり、GM 戦に臨みます!
小島(4) - Zhou Jianchao(4)
Lu Shanglei(4) - 青嶋(4)
古谷(3) - Ni Shiqun(3)
小林(3) - Wang Jue(3)
馬場(3) - 大山(3)
Alex(3) - 山田(3)
Lu Shanglei(4) - 青嶋(4)
古谷(3) - Ni Shiqun(3)
小林(3) - Wang Jue(3)
馬場(3) - 大山(3)
Alex(3) - 山田(3)
この5R が私と青嶋くんにとっての正念場になると思います。久々の2600台との対戦ですので、しっかりと勉強させてもらおうと思います。皆さん、3日目もよろしくお願い致します!
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