2016/08/15

Japan League 2016 Day3 Tournament Report

写真は撮り損ねてしまいましたが、3日目のレポートです。今日は4連勝同士で、GM Zhou Jianchao と対戦して負け。続いて、同じくGM に負けた青嶋くんと当たり、ドローという結果でした。青嶋くんとのゲームは、少し嫌な序盤を乗り切り、相手のミスで有利なエンドゲームに持ち込めたにもかかわらず、ドローを許してしまって残念です。

Aoshima, M (JPN, 2207) - Kojima, S (IM, JPN, 2394)
Japan League 2016 (6)

1. e4 c6 2. Nf3 d5 3. Nc3 Nf6 4. e5 Ne4 5. Nxe4 dxe4 6. Ng5 Qd5 7. d4 exd3 8. Bxd3 Qxe5+ 9. Be3 h6 10. Nh7 Bf5 11. Nxf8 Rxf8 12. O-O Nd7 13. Re1 Bxd3 14. Qxd3 Qc7 15. Rad1 O-O-O 16. Qa3 a6 17. Qxe7 Nf6



今日もエンドゲームからの解説です。黒は序盤でもらったポーンを返し、クイーンを交換してエンドゲームに持ち込もうとします。

18. Qxc7+ Kxc7 19. c4


試合後、私はビショップでナイトを取りに行くのが良いのではないかと指摘しました。19. Bd4! Rfe8 20. Bxf6 gxf6+/= ならば、白が良いでしょう。ポーンのある列が全て同じで、ルークも交換してしまえば、ビショップナイトの差はあまり出ないと思います。ならば、ビショップはポーンストラクチャーを乱すために消して勝負するのが良いでしょう。

19... Rfe8 20. Kf1 Kc8!?



ここは20... b5 と悩みましたが、まずは黒キングを退いてビショップチェックを外し、様子を見ることにします。

21. a4?! Rxd1 22. Rxd1 Ng4!


これはありがたいと思いました。Re8-Re4 があるため、Be3-Bf4 とは避けることができません。次もビショップをあきらめ、23. Ke2 のほうが良いですが、青嶋くんはさらに痛いミスをしてしまいます。

23. Bd4? Nxh2+! 24. Kg1 Rd8!



彼が見落としていたのはこの手で、黒はナイトを捨ててもピンを利用してビショップを取りかえすことができます。これは黒勝ちのエンドゲームになったかと思いましたが、ここから私も判断ミスが出ます。

25. Kxh2 c5 26. Kg3 cxd4?!


単純なポーンエンディングのルールは基本的に理解しているつもりですが、ここでルークを交換したポーンエンディングが黒勝ちであるとは読めませんでした。26... Rxd4! 27. Rxd4 cxd4 28. a5 (28. Kf3 Kc7 29. Ke4 Kb6 30. Kxd4 Ka5 31. Kc5 Kxa4 32. Kb6 Kb4 33. Kxb7 Kxc4 34. Kxa6 h5-+ これは分かりやすく黒勝ちですが、試合中はKc7-Kb6-Ka5 と上がるルートが見えていませんでした。) 28... g5! 29. Kf3 f5 30. Ke2 h5 31. Kd3 h4 32. Kxd4 g4 33. Ke3 h3 34. gxh3 gxh3 35. Kf3 f4!-+


この形は覚えておくべきですが、ここまで読み切るのは相当大変です。白はツークツワンクになっており、黒の勝ちがはっきりとわかります。36. b4 Kd7 37. b5 Kd6-+

27. Kf4 Rd6



検討では、b2-b4 を防いで黒勝ちなのではないかと意見が出ましたが、27... a5 28. Ke4 Kc7 29. Kd3! (29. Rxd4 Rxd4+ 30. Kxd4 Kc6-+ このポーンエンディングはhファイルにパスポーンを作るチャンスのある黒が勝つでしょう。) 白はこのように本譜と同じように、ポーンをキングでブロックすれば粘れそうです。

28. b4 Kc7


私はa7-a5 をどこかでやりたかったのですが、ここは1つ良いタイミングでした。28... a5! 29. bxa5 Rf6+ 30. Kg3 Ra6 31. Rxd4 Rxa5 32. Rf4 f6-/+ と進めば、次にcポーンを取って、再び黒のポーンアップです。

29. Ke4 Re6+?!



このチェックは完全に余計でした。d3 にキングをよらせてから、なにか手が作れるかと思っていましたが、実際にはあまり有効なアイディアはありません。

30. Kd3 Rf6 31. Rd2 Rf4 32. g3 Rf3+ 33. Kxd4 Rb3 34. b5 Ra3 35. Kc5!


時間切迫で、まさかの負けもあるかと思いましたが、キングの位置が良いだけでは、白はポーンダウンを跳ね返して勝つところまではいけません。

35... Rxa4 36. b6+ Kc8 37. Re2 1/2-1/2



最後はルークがe,d ファイルを往復してドローです。

この日もZhou Jianchao とLu Shanglei が止まらず、直接対決での短手数ドローのみで、2人が5.5/6 でリードしています。続く5/6 で3位につけているのは、青嶋くんに敗れたものの、唐堂くん、古谷くん、馬場さんに勝ったNi Shiqun です。私たち4.5/6 を含め、最終戦のペアリングは以下のようになっています。

Lu Shangeil(5.5) - Ni Shiqun(5)
入江(4.5) - Zhou Jianchao(5.5)
小島(4.5) - 松尾(4.5)
篠田(4.5) - Wang Jue(4.5)
馬場(4) - 青嶋(4.5)


それでは皆さん、最後まで悔いの残らないように頑張りましょう。私も入賞圏内に入れるよう、最終戦頑張ってきます!

0 件のコメント:

コメントを投稿

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.