2014/04/06

Bundesliga 2014 - Domination from Baden-Baden -


一昨日、長谷川さんからライブのリンクが送られてきたので、バンコクに戻ってきてからは、夜のBundesliga 観戦が日課となっています。チェスの世界でBundesliga と言えば、ドイツのチームリーグ戦のこと。今期は、チームBaden-Baden の面子がめっぽう強く、他のチームが全く太刀打ちできていません。

今日試合をしているBaden-Baden のメンバーは、Aronian(アルメニア)、Adams(イングランド)、Bacrot(フランス)、Naidisch(ドイツ)、Nisipeanu(ルーマニア)、Gustafsson(ドイツ)、Schlosser(ドイツ)、Bochis(ドイツ) となっています。(ここまで書いて、昨日敗れたShoriv が外されたことに気づきましたw) Candidate がショックな結果で終わったばかりなのに、もうドイツで試合をしているとは、Aronian もタフですね。

さて、今日はそんなBundesliga から、最強チームBaden-Baden のゲームを1つ、ご紹介します。昨夜のBacrot、もしくはNisipeanu のゲームは非常に興味深かったのですが、残念なことに現在は棋譜がチェックできません。そこでまさに今行われている、München とのゲームを取り上げます。

Naiditsch, A (GM, GER, 2724) - Jorczik, J (IM, GER, 2405)
Schachbundesliga 2013/2014

1. e4 e6 2. d4 d5 3. Nd2 Be7 4. Ngf3 Nf6 5. e5 Nfd7 6. Bd3 c5 7. c3 b6 8. Nf1 Ba6



黒はFrench Defence において、典型的な手法で白マスビショップを交換しにいきますが、それでもNaiditsch は巧みにキングサイドアタックのチャンスを残します。

9. Ng3 Bxd3 10. Qxd3 Nc6 11. Bd2 Rc8 12. h4!?


私も経験がありますが、French Tarracsh において、g3 のナイトをどう使うかは少し悩むところ。キャスリングを放棄し、h2-h4 と絡めてキングサイドの攻めを作るのは、面白いアイディアでしょう。

12... cxd4 13. cxd4 Nb4 14. Bxb4 Bxb4+ 15. Kd1!?



ここは15. Ke2 でも悪くないと思いますが、Naiditsch の構想では違ったキングの守りを見せます。

15... Be7 16. Rc1 h6 17. Nh5 O-O 18. Nf4 Rxc1+ 19. Kxc1 Qc7+ 20. Kb1 Rc8 21. g4!


白はうまくキングをカバーしつつ、いよいよ本格的なキングサイドアタックを開始します。

21... Qc4 22. Qd2 Bb4?



指したくなる1手ですが、この手を省いてすぐに22... Nc5! (白がこのナイトを取れば、Qc4-Qd3+) と指していると、形勢は黒に傾いていたかもしれません。

23. Qd1 Bf8 24. g5! Nc5? 25. b3! Qb4 26. Qc2!


cファイルをピンにしつつ、b1-h7 のダイアゴナルを睨む絶妙な1手です。

26... Ra8 27. g6 Ne4 28. Qc6 Nc3+ 29. Kc2 Nxa2 30. gxf7+ Kh8



白は一気に攻勢に立ちました。次はルークを取っても勝てそうですが、キングへのカウンターを少し読まなければいけません。そこで...

31. Ng5! 1-0


Naiditsch はさほど目立った印象はないかもしれませんが、強豪国ドイツを長年率いるNo.1 で、ドルトムントでの優勝経験も持っています。他の2700GM に負けない活躍を、今後も見せてほしいですね。

Bundesliga 2014 Live Games

2014/04/05

負けた試合をどう振り返るか


先日、友人から借りた渡辺明二冠の「勝負心」を読み終わりました。昨年末に、彼の代名詞とも言える竜王のタイトルを森内さんに奪われながらも、今年は王将戦で羽生さんをフルセットの末に退けたことで、まだまだタイトル戦の争いは、彼ら3人を中心に面白くなりそうな予感がします。そんな彼の著書の中で、少し気になった部分があるので、それをご紹介しておきます。

私はあまり過去を振り返らない。大事なのは、未来であって、現状での最善を求めることだからだ。その前向きな姿勢こそ、チャンスが巡ってきたときに、そのチャンスをしっかりと掴むことを可能にする。対局に敗れた後に、敗着を放ってしまった局面を時間をかけて精査し直すこともしない。単に意味がないからだ。(中略) しかし、敗着を放った局面については、感想戦で振り返って、そこで正解手を知れば、それだけでもう十分だ。過去を反省することは大事だ。しかし振り返る暇があったら、未来を考えるべきだ。(第5章 読みと見切り - 勝負を制する心構え、より抜粋)


恩師、佐々木三男先生の最終講義。2014年1月のSFC にて。

これを読んだ際に思い出したのは、私の恩師である佐々木三男先生の言葉です。あまりこちらのブログでは語っていませんでしたが、私は大学時代、スポーツ科学、スポーツ文化研究の研究会に所属しており、そこでの指導教員が佐々木先生でした。佐々木先生は慶應義塾大学のバスケットボール部の監督を長く務め、先月退職されました。そんな佐々木先生が4年ほど前でしょうか、講義中に述べたのが、次のような内容です。

「バスケットボール部では、負けたゲームのVTR は試合直後のミーティングで見直し、反省点を見つける。そしてそれ以降、選手に見せることはほとんどしない。それは負けた試合のイメージを、いつまでも引きずるべきではないからだ。」

渡辺さんが勝負心の中で語っていることも、これに通じるところがあると考えられるでしょう。負けたゲームを何度も見直さないということは、私にとっては非常に意外なことでした。私は自分では負けたゲームは、何度も見直すタイプだからです。

負けた試合の反省というものは大切で、なぜ自分が負けたのかが分からなければ、次に同じようなミスを繰り返してしまう可能性があります。これはチェスでも将棋でも、そしてバスケットボールでも同じだと思います。そして同様に、メンタル面が重要だということも、これらの競技に共通することだと思います。私も佐々木さんの講義後は、負けた試合の反省だけでなく、自分の勝った試合を並べることや、自分の指す形でGM が勝った試合を多めに並べ、勝つイメージ作りというものに時間を多く割くようになりました。

とは言え、プレーヤーのレベルによっては、試合後の振り返りでどこまで反省点を拾い上げられるかは、当然異なってくるでしょう。負ける試合が多かったり、ミスが多い負け試合であれば、何度も試合を見直して、反省点をゆっくりと見つけるべきだと思います。チェスの世界では、コーチが生徒の負けたゲームに目を通し、アドバイスをするというのも普通のことですしね。試合直後の感想戦やミーティングで振り返りが十分だというのは、渡辺さんや佐々木さんのレベルだからこそ、言えることだと思います。

私は国内の勝率はここ数年、8割から8割5分ほどで安定していますが、今年は負けてはいけないゲームで負けることが多くなっています。反省はきちんとこなしつつ、負けのイメージはうまく払拭して、次の大会に向かいたいところですね。

2014/04/04

Country Roads - A Life of Bangkok -


昨夜、クラビ経由で無事にバンコクに戻ってきました。この日から8泊の宿は、日出という日本人の多い民宿で、その後は試合会場に近いホテルに移ります。日出ではドミトリーなので、1泊170バーツ(550円くらい) ですが、空調もありますし、何よりベッドは1人です!(笑)


午前中はダラダラして(うしおととらを読んで)、午後から活動を開始します。日の出から大通りに向かう途中、すでに何軒かの屋台を発見。おばちゃんに激しく呼び止められた一軒に腰を下ろしてみることにします。


この日初めてのご飯として頼んだのは、米の極細面センミーで、注文から1分ぐらいで目の前に出されます。具は練り物や揚げたワンタン、変わりどころで大根が入っていました。薄味のセンミーは35バーツ(約100円) で、こうした麺の屋台がタイ庶民の生活を支えています。


センミーを食べ終えてからは、最寄りのBTS プロンポン駅を探す散策に出発です。ラマ4世通りは日の出からすぐの大通り。バンコクでは横断歩道はあっても車優先であるため、通りを渡るのは命がけです(笑) つっこんでくるバイクにも注意が必要になります。


途中で見かけた屋台で、さらに串焼きを購入。右端の(おそらく)ハツは15バーツ。バンコクではこうした串焼き、焼き鳥の屋台は、1本10バーツぐらいから購入できるようです。


朝ご飯を食べてないので、まだまだ食べますよ! 手前の豚焼きはとてもジューシー。サービスで野菜(ここではキュウリ2個。個人的にはキャベツが好きです。)がついて、30バーツでした。


途中で道に迷いながら、なんとかラマ4世通りからBTS の通るスクンビット通りへと出ました。そして40分以上かけてたどり着いたのは、プロンポンの1つ先、アソーク駅... どこでプロンポンを見落としたのか(笑) ちなみにアソークはもう1つの路線と交差する駅であるためか、大変な人出で、チケットを買うのに皆さん苦労しているようでした。


BTS に乗ってどこかに移動しても良かったのですが、とりあえずアソーク駅前にある大きなショッピングモール、ターミナル21へと足を運びます。ここは各フロアが様々な国になっており、階を移動して海外旅行をするというコンセプトの、ユニークかつ新しいショッピングモールのようです。エスカレーターには、レベル3、イスタンブールへという案内が見えますね。


グランドフロアから1つ上がった1階は東京で、山手線の各駅の案内や、日本語でのあいさつの看板が出ていました。しかし、店の内容は全く日本とは特に関係がなく、適当のようです。せめて日本のブランドを多少置いたりしないんでしょうか...


いや、このウサギはかわいくないと思う(笑)


続いて東京からロンドンへ。ロンドンの地下鉄、Underground の看板をもじった、こちらのトイレ案内には少しクスリ。


ロンドンと言えば、テディベア! 私も2012年の末にロンドンに行った際、お土産としていくつか購入しました。ロンドンエリアには他にも私の心をくすぐる店が多く、日本へのお土産をいくつか購入していますが、それは渡された人のお楽しみにということで、非公開にしておきます。


これは誰がどう言おうと、黒のナイトです!


おやつ時には(午後早くには、見落としていただけかもしれませんが)、ジュースやフルーツを売る店が多く見かけられました。南国タイのマンゴーは完熟にはまだ早かったですが、とても甘く、なにより安い! 一袋たった20バーツで、日出に戻ってからよく冷やしていただきました。この日は暑さのピークを過ぎた3時過ぎで、気温は35度ほど。水分補給はこまめに行わなければいけません。

今日はこんな感じで、バンコクの生活が無事にスタートしたことを報告させていただきました。明日からは、またチェスの記事を中心にお届けしようと思います。

2014/04/03

Country Roads LO The Final Day - Good Bye Ko Lanta -


Lanta Open 2014 入賞者たち

タイ前半のトーナメント、Lanta Open は無事に最終戦を勝って締めくくることができました。私は結局、昨年のBrno Open 同様に3位入賞ですが、今回はリスト1でしたし、ㇾイティングは大幅ダウンなので、喜んではいられません。それでもやはり、入賞したという記録は嬉しいものです。

Lanta Open 2014 Winners

1st place Mojzis. J (CZE, 2138, right)
2nd place Wiwatanadate. P (THA, 2062, center)
3rd place Kojima. S from (FM, JPN, 2361,left)

Lanta Open 2014 Final Standings



そしてクロージングセレモニー後は打ち上げです。私は適当に話したいプレーヤーたちと挨拶を済ませ、早々に部屋に戻ったはずでした。しかし、日付が変わる直前にKalousek に呼び出され、なぜかチェコ人6人、インド人1人の飲み会に参加することに。英語とチェコ語が激しく飛び交う中で、最初は日本のチェスと将棋の話などの真面目な話でしたが、私もハイネケンの瓶一本をすぐに飲み干し...

Vinod (インド)「俺の妻はなぁ! ひどいんだ!」
Razskazov (チェコ)「インドって一夫多妻制? 奥さんは2人、3人?」
Paldus (チェコ)「コジマは奥さん何人も持てそうだよね。」(チェコ語で)

こういったよく分からない話題で笑い転げていました。そして、Vinod が飲みすぎでふらふらになる頃に私も部屋に戻り、ようやく休めるはずでした。しかしその後、ルームメイトのJina お爺ちゃんが泥酔状態で運び込まれ、ベッドから2回転落して怪我をし、介抱してベッドを明け渡し、とうとうこのランタ島最後の夜、眠ることを諦めたのです(笑)


朝の5時半過ぎにこっそりと部屋を抜け出した私は、散歩中の鶏を観察したり、(普通に車道を歩いてましたよ!)


最後の朝に再び海に入り、朝日を拝んだりしていました。これもJina お爺ちゃんが泥酔してくれたおかげ(?)なのですが、やはりお酒はほどほどに。酔って倒れて怪我をするなんて、ダメなお酒の飲み方です。(ちなみに別れ際、Jina お爺ちゃんは元気だったので、怪我は大したことありません。)


そして、Lanta Villa Resort を出発する直前、レストランでお世話になったタンさんから、お土産にとミサンガを貰いました。アンダンテで出会った人たちの中には、こうしたミサンガを足に巻いている人もいましたが、私はオーソドックスに腕に付けて、12日からのバンコクの試合に臨もうと思います。それでは、これでランタ島編を終わりとします。1週間以上のお付き合い、ありがとうございました!

2014/04/02

Country Roads LO 7th Round - The Last Game in Ko Lanta -


Lanta Open 最終日の今日、午後に少し島内を散歩してみることにしました。まずはいつものビーチをこれまでとは反対側にひたすら歩き、砂浜の果てがどうなっているのかを確認しにいきます。


会場となっているLanta Villa Resort 以外にもホテルがしばらく立ち並んでいましたが、そこを抜けると浜の終わりから道路に出ることができました。しかし、細い車道を一本渡ると、そこはまた海でした。自分がいる場所の地理もよく分からず、ちょっと不思議な感覚です。


こちら側の海には海水浴客はおらず、時折点在する島の間をボードが行きかう様子が見えました。これも小さな島なのでしょうが、まるで海から植物が生えているように見えます。


こちら側は砂浜ではなく、岩礁地帯でした。それにしても4月の頭とは思えない陽気で、感覚としては35度ほどだったと思います。


しばらく海沿いの道を歩いてから、Lanta Villa へと戻る細道へと入ります。いかにもタイの田舎道といった道路を走るのは、こちらの相乗りタクシーでしょう。私も途中で「タクシー必要か?」と声をかけられました。


さらに道中、このような鳥を発見! あまり日本で見かけることはないですが、ひょっとすると軍鶏(シャモ) でしょうか?


炎天下を1時間歩いた後は、良く冷えた水を美味しく感じるものです。このサイズの水が20バーツ、訳65円で購入することができます。

島内散策から戻った後は、一度シャワーを浴びてから試合の準備を進めます。最終だけはきっちり勝って、次のBCCO に備えなくてはいけません。

Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Jiruse, J (CZE, 2021)
Lanta Open (7)

1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Nc3 dxc4 5. a4 Bf5 6. Ne5 e6 7. f3 h6?!



見たことのない手に少し焦りますが、黒がそんなに得をするとも思えません。基本通り、センターを確保して試合を進めます。

8. e4 Bh7 9. Be3!


ここはc4 をどちらで取るか、保留しておくのが賢い選択だと考えました。9. Bxc4 Nbd79. Nxc4 c5!? はどちらも気になる変化です。

9... Bb4 10. Bxc4 Nbd7 11. Nd3!



この手がちょうどビショップに当たるため、c4 をどちらで取るか、保留しておいた甲斐がありました。

11... Be7 12. O-O O-O 13. Qe2 Qa5 14. Rab1!?


いつもであれば、Ra1-Rc1, Rf1-Rd1 と組む形ですが、クイーンがa5 に来たのを見てプランを変更します。

14... e5 15. b4 Qc7 16. Rfc1 Rad8



私はこのポジションでは、d4 をすぐに取る一手だと思いましたが、16... exd4 17. Nb5! (見落としていた一手です。シンプルに17. Bxd4?! Bd6! 18. g3 Ne5 ならば、黒としては十分なカウンタープレーとなります。) 17... Qc8 18. Nxd4+/- こうなれば、白に大きなポジショナルアドバンテージがあるのは明らかです。

17. d5!


指した直後に、もう1つの手を思いつきました。17. dxe5 Nxe5 18. Nb5 Qb8 19. Bxa7 (これで1ポーンアップかと思いきや、結構怪しい形勢です。) 19... Qa8 20. Nxe5 cxb5 21. Bxf7+ Rxf7 22. Bb6 Rff8 23. Bxd8 Qxd8 24. Rd1 Qb6+ 25. Kh1 Qe6 こうなると形勢不明です。このように怪しくする必要は全くないため、本譜で問題ありませんでした。

17... Nb6 18. Ba2 Qb8 19. a5 cxd5?!



試合中、それはないだろうと読んでいました。しかし、19... Nbd7 20. dxc6 bxc6 21. b5! (白はルークのために2つのオープンファイルを開きにいきます!) 21... c5 (21... cxb5 22. Nxb5 Rc8 23. Nxa7+-) 22. Na4+- このように進んでも、次にc5 のポーンを取って白勝勢でしょう。完全にb,c にルークを回したことが生きたポジションです。

20. axb6 d4 21. bxa7 Qd6 22. Bf2!


ここはピースが生きるような変化があるのではないかと読みましたが、結局見つかりませんでした。そこで白の勝勢が一番わかりやすい形を目指します。

22... dxc3 23. Rxc3 Qa6 24. b5 Qa5 25. Rc2 Nd7 26. b6 1-0



a7 に突き刺さったパスポーンは落ちず、黒がゲームを続ける気をなくすのも納得です。勝たなければいけない相手に勝ち、なんとか一息ついて、タイの後半戦へと臨めそうです。


注目の最終戦1,2B は、1B が黒勝ち、2B がドローでした。


ランタ島の夕焼けもこれで見納め。明日の便でクラビからバンコクに戻ります。

Lanta Open Schedule and Results

03/27 17:00 R1 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Solaroli, R (ITA, 1907) 1-0
03/28 17:00 R2 Hasler, U (SUI, 1987) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
03/29 17:00 R3 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Mojzis, J (CZE, 2138) 1/2-1/2
03/30 17:00 R4 Paldus, P (CZE, 2033) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
03/31 17:00 R5 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Wiwatanadate, P (THA, 2062) 1/2-1/2
04/01 17:00 R6 Kalousek, Z (CZE, 1986) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 1-0
04/02 17:00 R7 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Jiruse, J (CZE, 2021) 1-0

2014/04/01

Country Roads LO 6th Round - A Missed Blunder -


今日から4月、新年度ですね。日本では進級や就職で環境が変わった人もいるかと思いますが、私は相変わらずタイの南部でのんびりプレーしています。しかし、昨日のゲーム内容と結果には少し危機感を覚えなくてはいけないですね... 残り2戦をきっちり勝たなくてはいけません。


可愛いもの好きの私の心をくすぐる赤い生物は、タイの女子プレーヤー、Atikankhotchasee が持っているバッグです。彼女はレモンと名付けているそうですが、本当の名前はタイ語ではエイリアンを意味するのだとPoompong がこっそり教えてくれました(笑)


日本では電柱にあるような貼り紙が、ヤシの木に貼られています(笑) 格闘技のイベント告知のようです。


地面に落ちているヤシの実もありました。頭上注意です。

6R の相手はチェコの青年、Kalousek です。試合を見る限り、ポイントを落として良い相手ではありません。優勝のためには、黒でも当然勝ちにいく一戦です。

Kalousek, Z (CZE, 1986) - Kojima, S (FM, JPN, 2361)
Lanta Open (6)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. Bd3 Bxd3 9. Qxd3 e6 10. Bd2 Ngf6 11. O-O-O Be7 12. Kb1 Qb6 13. Rhe1 O-O!?



相手は13手目までほぼノータイムで指してきたので、私とSean のゲームを研究してきたのでしょう。再び13... c5 でも良かったのですが、Vitugov のゲームから学んだ新しいアイディアを使うことにしました。

14. Nf5 exf5 15. Rxe7 Qd8 16. Re2 Ne4


Vitugov のオリジナルゲームでは、白のポーンがh5 にありましたが、h4 にあるほうが黒はクイーンで狙いやすいため、こちらのピースを取り合うラインを選択しました。

17. Bb4 Re8 18. g4!?



これは私にとって予想外の手でした。ピースを捌けば、h4, f2 に孤立ポーンを持つ白のほうが、エンドゲームで不利になるためです。

18... fxg4 19. Rxe4 Rxe4 20. Qxe4 gxf3 21. Be7 Qa5 22. Qxf3


22. d5 cxd5 23. Rxd5 Qc7 と進んでも、黒に問題はないでしょう。

22... Re8! 23. Bd6 Qd5!?



オープンファイルをとったことで、すでに黒が指しやすいのは理解していましたが、何がベストか分かりませんでした。23... Re1! (当然考えましたが、読み落としがありました。) 24. c3 (24. b3?? Qd5!-+ こんなシンプルなタクティクスが見えないとは... ) 24... Rxd1+ 25. Qxd1 Qf5+ 26. Qc2 Qf3=/+ こうしてしつこくf2 を狙い、黒がやや良いだろうというのが、コンピュータの評価です。本譜のようにクイーン交換をしても黒が良いだろうと考えていましたが、私の予想よりも形勢は難しいものでした。

24. Qxd5 cxd5 25. b3 Re2 26. f3 Re3 27. Rf1 Kh7!?


どう指すか迷った結果、キングをアクティブに使う決断をします。

28. Bf4 Re2 29. c4!?



このような自らのキングをカットオフさせるアイディアは私の好みではないため、試合中に過小評価していました。しかし、意外とこうしてすぐパスポーンを作られると、どう対応すべきか悩むところです。

29... Kg6!?


d5 にできるパスポーンは無視して、キングを前進させます!

30. Rg1+ Kf6 31. cxd5 Rf2 32. Rg3 b5 33. a4 a6!?


ここでよっぽど、33... bxa4 34. bxa4 Nb6 35. Be5+ Ke7 36. d6+ Ke6 37. Rxg7 Nxa4 と仕掛けようかと思いましたが、全く形勢が分からなかったので、もう少し仕掛けるタイミングを待つことにします。しかし、この後の変化を見る限り、ここで仕掛けるのがベターかもしれません。

34. axb5 axb5 35. Kc1 h5



ようやくh6-h5 が指せることを理解しました。狙いはg7-g6 もついてしまい、ナイトとキングをフリーにすることです。

36. Bg5+ Kf5 37. Be3?


37. Bd8 g6 38. Rg5+ Kf4 39. d6+/- は黒にとって痛い変化でした。キングがf4 に上がれれば黒にとって良いだろうと考えていましたが、b5 が落ちるのでは、苦しい展開になりそうです。

37... Rf1+ 38. Kd2 g6 39. Kc3?! Nb6!



これは実にありがたい流れです。白はキングを前進させようとしましたが、これは黒のカウンターの餌食です。

40. Rg5+ Kf6 41. f4


41. d6 Rxf3 42. Rxb5 Rxe3+ 43. Kd2 Re4 44. Kd3 Rxh4 45. Rxb6 Ke6 ならば、むしろ黒にチャンスがありそうです。

41... Rf3 42. Kd3 Nc8!



このナイトのマヌーバリングが見え、ようやく一息つくことができました。これでd6 を完全にブロックしつつ、h4 のポーン取りから満足なカウンターが作れそうです。ここで勝つチャンスが出てきたと思い、気を緩めたのが最悪でした。

43. Re5 Nd6?!


こういった形では、とっとナイトが上がっておくものだと思っていましたが、43... Rh3 からビショップをピンにしたまま、ポーンを取りにいくべきでした。

44. Ke2 Rh3 45. f5! Nxf5??



相手の勝負手である45. f5! の意味を全く理解せず、ナイトでポーンを取りました。そしてゲームは終わりました。代わりに45... Rxh4 46. fxg6 Kxg6 47. Rg5+ Kf6 48. Rg3 ならば、まだ難しい形勢です。

46. Bg5+ Kg7 47. Rxf5 1-0


パスポーンとそれを支えるビショップの組み合わせが見えていませんでした。Caro-Kann Classical では3年ぶりの負けで、今大会の優勝の目も消えました。レイティングも痛いですが、それ以上に自分の不甲斐無いプレーに腹が立ちます。なんとか明日こそ勝って、バンコクに戻らなくてはいけませんね。


今日は数日ぶりに表の大通りに。タイにもチェスセットが売ってることを確認しました

Lanta Open Schedule and Results

03/27 17:00 R1 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Solaroli, R (ITA, 1907) 1-0
03/28 17:00 R2 Hasler, U (SUI, 1987) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
03/29 17:00 R3 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Mojzis, J (CZE, 2138) 1/2-1/2
03/30 17:00 R4 Paldus, P (CZE, 2033) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 0-1
03/31 17:00 R5 Kojima, S (FM, JPN, 2361) - Wiwatanadate, P (THA, 2062) 1/2-1/2
04/01 17:00 R6 Kalousek, Z (CZE, 1986) - Kojima, S (FM, JPN, 2361) 1-0
04/02 17:00 R7

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