すでに右側のBooks 欄では数ヶ月前からリンクを貼っていますが、New in Chess から出版されている、Grandmaster Chess Strategy を今日はご紹介します。Behind the Scene で7月に紹介されて以来、私も少しずつ読み進めてきましたが、今月に入り、ようやく全て読み終えました。とても充実した80ゲームでした。
内容は一貫してスウェーデンのGM Ulf Andersson の試合解説で、彼のPositional Play からアマチュアが何を学べるか、という副題が、まさにこの本のテーマそのものとなっています。日本人は全体的に、Tactical Play の勉強が中心で、しかもそちらのほうが好きな人が多いと言えます。そのため、Positional Play は日本人の苦手分野で、克服すべき点だと私は考えています。試合の途中でどのように手を作って良いか分からなくなる、気付くと自分が悪くなっている、各上相手に丁寧に指されて負けることが多い、などの悩みを抱えている方には、是非読んでいただきたい一冊です。
Andersson, Ulf (2560) - Robatsch, Karl (2435)
FRG-ch int
1. Nf3 Nf6 2. c4 c5 3. g3 b6 4. Bg2 Bb7 5. O-O g6 6. b3 Bg7 7. Bb2 O-O 8. Nc3 d5 9. Nxd5 Nxd5 10. Bxg7 Kxg7 11. cxd5 Qxd5 12. d4 cxd4 13. Qxd4+ Qxd4 14. Nxd4 Bxg2 15. Kxg2 a6 16. Rac1 Ra7 17. Rc2 Rd8 18. e3 e5 19. Nf3 f6
20. g4!
このようなエンドゲームでgポーンを伸ばすアイディアは、私もこの本で初めてきちんと勉強しました。マレーシアではGM 相手に同じようなアイディアを使い、成功しています。
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