昨日、吉祥寺チェスクラブで行われた、私の自戦記レクチャーにご参加くださった皆さん、ありがとうございました。取り扱った試合がなかなか難しかったため、始める前はどうなるかと思いましたが、結果としては色々アイディアが飛び交い、楽しいレクチャーだったと思っています。来月のレクチャーは、オープニングを絞った試合解説にしようかと考えてており、今のところ、Ruy Lopezの予定です。
Ruy Lopezは1.e4 e5では王道中の王道であり、e4プレーヤーならば一度は必ず学ぶべきオープニングだと考えています。私自身1...e5に対しては、Bishop Opening, Vienna, Giuoco Piano, Scotchと色々試してきましたが、今はRuy Lopezに落ち着いています。Ruy Lopezの多彩なアイディアは、他のラインにも応用することができるので、他のオープニングをチョイスする人にも、Ruy Lopezを多少なりともかじってほしいと思います。
しかし、Ruy Lopezは実際に指してみると、初心者のうちは白の何が良いのか分からないことが多いでしょう。私も昨年、1.e4メインに戻して指しているうちに、ようやくRuy Lopezの本質が飲み込めてきたように思えます。そこで来月のレクチャーで扱う前に何回かに分けて、Ruy Lopezの試合を解説しようと思います。来月のレクチャーと合わせ、日本のチェスプレーヤーの皆さんが、Ruy Lopezを理解するための一助となれば幸いです。
Ruy Lopezは1.e4 e5では王道中の王道であり、e4プレーヤーならば一度は必ず学ぶべきオープニングだと考えています。私自身1...e5に対しては、Bishop Opening, Vienna, Giuoco Piano, Scotchと色々試してきましたが、今はRuy Lopezに落ち着いています。Ruy Lopezの多彩なアイディアは、他のラインにも応用することができるので、他のオープニングをチョイスする人にも、Ruy Lopezを多少なりともかじってほしいと思います。
しかし、Ruy Lopezは実際に指してみると、初心者のうちは白の何が良いのか分からないことが多いでしょう。私も昨年、1.e4メインに戻して指しているうちに、ようやくRuy Lopezの本質が飲み込めてきたように思えます。そこで来月のレクチャーで扱う前に何回かに分けて、Ruy Lopezの試合を解説しようと思います。来月のレクチャーと合わせ、日本のチェスプレーヤーの皆さんが、Ruy Lopezを理解するための一助となれば幸いです。
Kojima,S-Sato,K
2nd Closed Training
2010.05.21
1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4 Nf6 5. O-O Be7 6. Re1 b5 7. Bb3 O-O 8. h3 d6 9. c3 Na5 10. Bc2 c5 11. d4 exd4 12. cxd4 Nd7 13. Nbd2 Nc6 14. d5 Nce5
多少の手順前後はありましたが、Ruy Lopez Chigorin Variationの一変化になりました。
15. a4!
Ruy Lopezではポピュラーな手です。aファイルを開き、キングサイドとセンターだけでなく、クイーンサイドでもプレーできるようにします。
15...Rb8 16. axb5 axb5 17. Nxe5 Nxe5 18. f4 Ng6 19. Nf3 Bh4 20. Rf1 Bg3 21. f5 Ne5 22. Ng5!
黒はe5のマスをうまく抑えていますが、白はここでナイト交換を避け、黒キングへアタックを仕掛けます。少し気づきにくいですが、Ra3からビショップを狙うアイディアも隠れています。次は慎重に受けなければいけないところですが、要君は間違えてしまいました。
22...c4?
22...h6? 23. f6! hxg5 24. Bxg5 g6 25. Ra3!+/-
22...Bh4 23. Qh5 Bxg5 24. Bxg5+/= Anand-Bruzon/2006
私が黒のベストだと考えているのは、22...Nd7!?と指して、e5を抑えるピースをナイトからビショップに切り替えるプランです。本譜は白のキングサイドアタックを軽視しており、勝負は一気に決まります。
23. Qh5! h6 24. f6!
上記のラインと同じアイディアです。Bg5とRa3の両方があるので、黒はg5のナイトを取っても厳しい展開となります。
24...gxf6 25. Nf3!
落ち着いて一度ナイトを退けば、白は安全に攻撃を続けることができます。
25...Ng6 26. e5! f5 27. e6!+- Nf4 28. Bxf4 Bxf4 29. Qxf5 Be3+ 30. Kh1 Kg7 31. Ng5 1-0
要君としては不本意な試合だったと思いますが、白のアタックがきれいに決まったので使わせてもらいました。次回はまた別の変化の試合を扱います。
2nd Closed Training
2010.05.21
1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 3. Bb5 a6 4. Ba4 Nf6 5. O-O Be7 6. Re1 b5 7. Bb3 O-O 8. h3 d6 9. c3 Na5 10. Bc2 c5 11. d4 exd4 12. cxd4 Nd7 13. Nbd2 Nc6 14. d5 Nce5
多少の手順前後はありましたが、Ruy Lopez Chigorin Variationの一変化になりました。
15. a4!
Ruy Lopezではポピュラーな手です。aファイルを開き、キングサイドとセンターだけでなく、クイーンサイドでもプレーできるようにします。
15...Rb8 16. axb5 axb5 17. Nxe5 Nxe5 18. f4 Ng6 19. Nf3 Bh4 20. Rf1 Bg3 21. f5 Ne5 22. Ng5!
黒はe5のマスをうまく抑えていますが、白はここでナイト交換を避け、黒キングへアタックを仕掛けます。少し気づきにくいですが、Ra3からビショップを狙うアイディアも隠れています。次は慎重に受けなければいけないところですが、要君は間違えてしまいました。
22...c4?
22...h6? 23. f6! hxg5 24. Bxg5 g6 25. Ra3!+/-
22...Bh4 23. Qh5 Bxg5 24. Bxg5+/= Anand-Bruzon/2006
私が黒のベストだと考えているのは、22...Nd7!?と指して、e5を抑えるピースをナイトからビショップに切り替えるプランです。本譜は白のキングサイドアタックを軽視しており、勝負は一気に決まります。
23. Qh5! h6 24. f6!
上記のラインと同じアイディアです。Bg5とRa3の両方があるので、黒はg5のナイトを取っても厳しい展開となります。
24...gxf6 25. Nf3!
落ち着いて一度ナイトを退けば、白は安全に攻撃を続けることができます。
25...Ng6 26. e5! f5 27. e6!+- Nf4 28. Bxf4 Bxf4 29. Qxf5 Be3+ 30. Kh1 Kg7 31. Ng5 1-0
要君としては不本意な試合だったと思いますが、白のアタックがきれいに決まったので使わせてもらいました。次回はまた別の変化の試合を扱います。
0 件のコメント:
コメントを投稿