2011/05/26

Gelfand won the important match !!!

すでに多くの人がご存じだと思いますが、昨夜のWch Candidate Match Gelfand-Grischuk のGame6で、イスラエルのGelfandが勝利し、Anandへの挑戦権を得ました。Gelfandファンとしては喜ばしい限りです。最終戦は難解なファイティングゲームでしたが、私なりに試合を振り返ってみようと思います。

Gelfand,B(2733)-Grischuk,A(2747)
Wch Candidate Match Final (6)

1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. Nf3 Bg7 4. g3 d5


最終戦、黒のチョイスはGrunfeldでした。黒で勝ちに行くオープニングとして、大変人気があります。しかし、センターを取らせての戦いは難しく、センスと経験がものを言うオープニングだと個人的には考えています。

5. cxd5 Nxd5 6. Bg2 Nb6 7. Nc3 Nc6 8. e3 O-O 9. O-O Re8 10. Re1

Khanty-Mansisk Olympiad でもg3 Grunfeldの試合解説はいくつか見ましたが、私もさほど詳しくないため、問題の局面まで流します。

10...a5 11. Qe2 Bg4 12. h3 Be6 13. b3 a4 14. Rb1 axb3 15. axb3 Qc8 16. Kh2 Ra5 17. Rd1 Rh5 18. Nh4 Bf6 19. f4 Rd8
ここはポーンを取ったらどうなっていたのか、非常に気になるところです。おそらく
19... Bxh4 20. gxh4 Rxh4 21. Kg3 Rxh3+ 22. Bxh3 Bxh3 とエクスチェンジを捨てるのではないでしょうか。

20. Qf2 Bxh4

ここは難しい判断です。黒はナイトを取って白のポーンストラクチャーを崩しますが、代わりに自身の黒マスを弱めます。

21. gxh4 Nd5 22. Nxd5 Rhxd5 23. Bb2

白はa1-h8のダイアゴナルを狙いに行きます。これが綺麗に開けば、白にチャンスが訪れます。

23...Rb5 24. Qe2 Rh5 25. e4!
ここで白はセンターの厚みを活かして黒にプレッシャーをかけます。コンピュータの評価はさておき、黒にとってどう指すか難しいポジションだと私は考えます。

25...Bxb3 26. Rdc1 Na5 27. d5 b6 28. Be5 c5 29. dxc6
これで白には強力なパスポーンができました。白マスビショップとルークが、これを支える絶好の位置にいることもポイントです。

29...f6 30. Ba1 Rc5 31. Rxc5 bxc5 32. Qb5!
私はライブを見ていて、32.e5から黒マスビショップのダイアゴナルを開く手もありかと思いましたが、本譜のほうが自然かつ、強烈です。

32...Qc7 33. Rxb3 Nxc6 34. e5 Nd4 35. Qc4+ 1-0

最後は時間切迫もあり、Grischuk があっというまに崩れてしまいました。Grischuk にとっては、前半で優勢な試合を勝ち切れなかったことが悔やまれるマッチだったでしょう。なにはともあれ、

Congratulations! Boris Gelfand!


0 件のコメント:

コメントを投稿

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.