2011/07/29

Golden Generation - 1988 -

日本のチェス界ではレイティング2000を超えることが、強豪への仲間入りの証しだと私は考えています。アクティブなプレーヤーで2000を超えている人は意外と少なく、最新レイティングS77でのランキング(4月後半から6月後半に公式戦をこなしたJCA会員によるもの)では19人です。そして大学や高校の先輩後輩だったり、近い年代でなければ、プレーヤーの生まれ年というものはあまりチェックしないかもしれませんが、このうち4人は1988年生まれ、すなわち私と同じ代です。小島(2340)、南條(2331)、山田(2190)、桑田(2127)というメンバーを抱える1988年は、現在の日本チェス界では異質な年であると言えるかもしれません。

ところで、私がチェスを本格的に強くなろうと思ったきっかけには、様々なものがあります。麻布学園チェスクラブに入部した際に、ゴールデンルーキーとして注目されていた南條君が同期にいたこと、そしてチェスクラブ内では短い付き合いでしたが、入部当時の最高学年である4代上の先輩方が、部員10数名、2000台3人(馬場、中郡、内田)を抱える黄金世代であったことは、私たちに大きな影響を及ぼしたと言えます。南條君らと共にこの代を超えることは、早い段階で私のささやかな目標となったのです。

今では小島、南條、山田、桑田の88年ですが、麻布学園チェスクラブに在籍していた当時は、南條、小島、汐口、桑田という4名が実力を競う代でした。(山田君は北海道出身で、実力を伸ばしてきたのは大学進学のための上京後です。)私たち4名は中学3年生の頃にはレイティング1800を突破し、高校2年の引退時には2100台が2名、1900台が1名、1800台が1名という、4つ上に劣らない代に成長しました。部内のトップを決めるマスター戦では、南條君、私、汐口君による三つ巴が2年半続き、春夏の合宿でも激しい上位争いを繰り返しました。この頃の詳細や試合は、また別の機会に公開しようと思います。

突然このような記事を書いたのは、先日、汐口君と久々に会って話をした際に、彼が秋頃のチェス界復帰を仄めかしたためです。もちろんまだ確定ではないでしょうが、彼が本格的に復帰するとなれば、私としては嬉しい限りです。麻布学園チェスクラブ88年の四強が公式戦の場に顔を揃えたのは、2005年のチーム選手権が最後です。

そして最後に、ジュニア選手権を見ていても思いましたが、チェスは若いうちからライバルと切磋琢磨することが、実力を伸ばす効率的な方法であることは間違いありません。近年は大学のチェスサークルの活動も活発になっていますし、小学生にチェスを教える機会も少しずつですが増えてきました。これから私たちを脅かす若い世代のプレーヤーが揃って出てくることを期待しています。

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