Baba,M (2256) - Kojima,S (2340)
Nagoya Open(3)
1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bf4 Qa5+ 12. Bd2 Qb6!?
このブログではおなじみの手ですが、この局面では珍しい手です。ウズベキスタンのSaltaev が得意とし、11.Bf4 を11.Bd2 の変化へと切り替えることができます。馬場さんには前回の吉祥寺での対戦で、メインの12...Bb4を指して敗れているため、私にしては珍しく、盤上での思い付きで手を変えてみました。
12...Bb4 13. c3 Be7 14. c4 Qc7 15. O-O-O Ngf6 16. Kb1 O-O 17. Ne4 Rfd8 18. Bc3 b5! / Lee T H,B-Kojima,S/ Thailand Open 2011
13. O-O-O Ngf6 14. Ne4 Be7
これで局面は、11.Bd2 Ngf6 12.0-0-0 Be7 13.Ne4 Qb6!? に手順前後しました。私にはこの試合で、11.Bd2 の代表的な3つの変化である13.Ne4,13.Kb1,13.Qe2 の全てに対して、Qb6を指したことになります。(赤文字の手をクリックすることで、それぞれの試合の解説記事にジャンプできます。)
15. Kb1 Rd8!
白からのg2-g4を警戒し、早めにセンターへの反撃を準備します。d8のマスをルークに明け渡すことは、早いQb6の狙いの一つです。
16. Qe2 c5 17. c3
判断の難しい手ですが、私は黒のc5ブレイクに対して、c3と白が受けるようであれば、白のアドバンテージはあまりないと考えています。試合中にメインで考えていたのは、17. Nxf6+ Nxf6 18. dxc5 Bxc5 19. Bc3 O-O 20. Bxf6 gxf6= という変化です。
17... Nxe4 18. Qxe4 Nf6 19. Qe2 O-O=
黒はキャスリングを大分遅らせましたが、何も問題はありません。逆にクイーンサイドとセンターからの反撃をすでに見せているため、白のキングサイドアタックに対して余裕をもって対応できます。
20. g4 Nxg4
20... cxd4!? 21. Nxd4 Nd5= もありえる選択肢だと考えました。ただ、私は今までg4を突かれた試合では、全てポーンを取っています。(試合数はさほど多くないですが)好みの問題もありますが、やはりg4-g5とされるのが怖い、という思いからです。g5まで突かせてディフェンスする経験もしておいたほうが良いと思うので、次回はなるべくそちらを指してみることにします。
21. Rdg1?!
この手は少し変だと感じました。g4でポーンを捨てた場合、h1のルークには特に仕事がないため、21. Rhg1と指すほうが自然に思えます。21. Rhg1 f5 22. Rde1 がコンピュータの示す変化で、gファイルを慌ててこじ開けようとせず、弱点であるe6にプレッシャーをかけます。
21... f5 22. Ne5 cxd4!
22...Nxe5 23.dxe5 でも黒は悪くないですが、ビショップとクイーンがパッシブなうえ、ディフェンスに回らざるを得なくなります。ここは攻め合う形で勝負します!
23. Nxg4 fxg4 24. Rxg4 Bf6!
g7を守りながら白キングにもプレッシャーをかけます。
25. cxd4 Bxd4
ここにきて、黒のクイーンはアタックにもディフェンスにも、最高の位置にいると言えます。
26. Be3 Bxe3 27. fxe3 Rf7 28. Rhg1 Kh8 29. a3 Rd5 30. Qg2 Qd8!
1段目でのチェックによるルーク交換を狙うことで、g7を守ります。この後は馬場さんはかなり深刻なタイムトラブルで、ピースをディフェンスからアタックに切り替えることに成功した黒が、一瞬で勝負を決めます。
31. Rc1 Rd2 32. Qh3 Rff2 33. Rb4 Qf6 34. Rc8+ Kh7 35. Rc3 Qxc3 0-1
この黒による貴重な勝ちで、名古屋オープンの初単独優勝を手繰り寄せました。昨年の中部快速も全勝することができましたし、自分にとって名古屋は縁起の良い地となりそうです。
Nagoya Open(3)
1. e4 c6 2. d4 d5 3. Nc3 dxe4 4. Nxe4 Bf5 5. Ng3 Bg6 6. h4 h6 7. Nf3 Nd7 8. h5 Bh7 9. Bd3 Bxd3 10. Qxd3 e6 11. Bf4 Qa5+ 12. Bd2 Qb6!?
このブログではおなじみの手ですが、この局面では珍しい手です。ウズベキスタンのSaltaev が得意とし、11.Bf4 を11.Bd2 の変化へと切り替えることができます。馬場さんには前回の吉祥寺での対戦で、メインの12...Bb4を指して敗れているため、私にしては珍しく、盤上での思い付きで手を変えてみました。
12...Bb4 13. c3 Be7 14. c4 Qc7 15. O-O-O Ngf6 16. Kb1 O-O 17. Ne4 Rfd8 18. Bc3 b5! / Lee T H,B-Kojima,S/ Thailand Open 2011
13. O-O-O Ngf6 14. Ne4 Be7
これで局面は、11.Bd2 Ngf6 12.0-0-0 Be7 13.Ne4 Qb6!? に手順前後しました。私にはこの試合で、11.Bd2 の代表的な3つの変化である13.Ne4,13.Kb1,13.Qe2 の全てに対して、Qb6を指したことになります。(赤文字の手をクリックすることで、それぞれの試合の解説記事にジャンプできます。)
15. Kb1 Rd8!
白からのg2-g4を警戒し、早めにセンターへの反撃を準備します。d8のマスをルークに明け渡すことは、早いQb6の狙いの一つです。
16. Qe2 c5 17. c3
判断の難しい手ですが、私は黒のc5ブレイクに対して、c3と白が受けるようであれば、白のアドバンテージはあまりないと考えています。試合中にメインで考えていたのは、17. Nxf6+ Nxf6 18. dxc5 Bxc5 19. Bc3 O-O 20. Bxf6 gxf6= という変化です。
17... Nxe4 18. Qxe4 Nf6 19. Qe2 O-O=
黒はキャスリングを大分遅らせましたが、何も問題はありません。逆にクイーンサイドとセンターからの反撃をすでに見せているため、白のキングサイドアタックに対して余裕をもって対応できます。
20. g4 Nxg4
20... cxd4!? 21. Nxd4 Nd5= もありえる選択肢だと考えました。ただ、私は今までg4を突かれた試合では、全てポーンを取っています。(試合数はさほど多くないですが)好みの問題もありますが、やはりg4-g5とされるのが怖い、という思いからです。g5まで突かせてディフェンスする経験もしておいたほうが良いと思うので、次回はなるべくそちらを指してみることにします。
21. Rdg1?!
この手は少し変だと感じました。g4でポーンを捨てた場合、h1のルークには特に仕事がないため、21. Rhg1と指すほうが自然に思えます。21. Rhg1 f5 22. Rde1 がコンピュータの示す変化で、gファイルを慌ててこじ開けようとせず、弱点であるe6にプレッシャーをかけます。
21... f5 22. Ne5 cxd4!
22...Nxe5 23.dxe5 でも黒は悪くないですが、ビショップとクイーンがパッシブなうえ、ディフェンスに回らざるを得なくなります。ここは攻め合う形で勝負します!
23. Nxg4 fxg4 24. Rxg4 Bf6!
g7を守りながら白キングにもプレッシャーをかけます。
25. cxd4 Bxd4
Black queen works well.
ここにきて、黒のクイーンはアタックにもディフェンスにも、最高の位置にいると言えます。
26. Be3 Bxe3 27. fxe3 Rf7 28. Rhg1 Kh8 29. a3 Rd5 30. Qg2 Qd8!
1段目でのチェックによるルーク交換を狙うことで、g7を守ります。この後は馬場さんはかなり深刻なタイムトラブルで、ピースをディフェンスからアタックに切り替えることに成功した黒が、一瞬で勝負を決めます。
31. Rc1 Rd2 32. Qh3 Rff2 33. Rb4 Qf6 34. Rc8+ Kh7 35. Rc3 Qxc3 0-1
この黒による貴重な勝ちで、名古屋オープンの初単独優勝を手繰り寄せました。昨年の中部快速も全勝することができましたし、自分にとって名古屋は縁起の良い地となりそうです。
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