2014/01/18

FIDE Official Tournaments in August 2014

今年の8月は、私たちにとって楽しみなFIDE トーナメントが満載です。おそらく、まだあまり知られていないトーナメントもありますので、今日は夏に開催される3大会をご紹介しようと思います。

Tromso Chess Olympiad at Tromso, Norway, 2014.8.01 - 8.14
40手90分+30分+1手30秒, 11R



今年の夏、チェス界で最大のイベントと言えば、2年に一度開催されるチェスオリンピアードで間違いありません。ノルウェーの首都、オスロから国内便で2時間ほど、北極圏に位置する町、トロムソが戦いの舞台です。昨年はこの地でワールドカップが開催され、ロシアのクラムニクが優勝したことも、まだ記憶に新しいでしょう。アナンドを破り、世界チャンピオンとなったカールセンも、ノルウェー代表として参加予定と聞いています。オリンピアードは今回も、大いに盛り上がりそうですね。

そして日本代表としては、私と南條くんが参加するのはほぼ間違いありませんが、他はまだはっきりとした情報が伝わってきていません。女子は数日前に参加の意思が問われ、こちらも調整中のことです。ちなみに...

アナンドが来るなら行く!


という選手がいたので、私がインドのGM に連絡を取ったところ、インドの代表メンバーはまだ確定しておらず、アナンドも参加するかどうか、まだわからないそうです。連絡をくれたGM Harikrishna には感謝致します。(オランダで試合中のところ、すみませんでした...) 2006年のトリノ以降、3大会連続でオリンピアードには出場していないアナンドですが、世界チャンピオンから陥落したこともあり、今年はノルウェーに来る可能性もあるでしょう。

また、今年のオリンピアードは、8月1日から14日までの開催だということはわかっていますが、その他の詳しいスケジュールが公開されていません。これについて、私はノルウェーのオーガナイザーやミーシャにメールを送りましたが、まだ返答はない状態です。31日に日本を出るフライトであることは間違いないと思いますが、早めにこの辺りもはっきりさせたいですね。私もドレスデン以降、オリンピアードでは目立った活躍をしていないので、今年こそはと気合を入れて臨みたいと思います。

Japan League at Kamata Tokyo, Japan, 2014.8.09 - 8.12
40手90分+30分+1手30秒, 7R



写真は昨年のJapan League から、Kojima - Ikeda の対戦です。

こちらは昨日スケジュールを確認していて、驚きました。日本国内で最大のFIDE トーナメント、ジャパンリーグの開催時期がオリンピアードと被っています。これについては、今日JCA に確認を取ろうとしましたが、1日中電話は通じず。スケジュールを確認し忘れてうっかり被せてしまったのか、ここしか会場が取れないので致し方ないと考えているのか。いずれにせよ、私たちオリンピアードメンバーにはなんらかの説明が欲しいところです。国内最強のメンバーがジャパンリーグに不在というのは、なんとも寂しいですからね。

World University Chess Championships at Katowice, Poland 2014.8.18 - 8.24



ポーランドで8月中旬から開催されるのは、大学生の世界選手権です。この数年で日本からは、2008年のロシア大会に私と内田さん、2012年のポルトガル大会に篠田くんと尚広くんが参加しています。学生選手権を終えたばかりの日本の大学生たちには、学生チェス連盟からこの大会への誘いが出され、現在メンバーを調整中です。すでに参加を決意しているメンバーもいるようですので、声をかけられているメンバーはお互いに連絡を取り合い、参加するかどうかを検討してみてください。過去の参加者である、私や篠田くんにも気軽に相談してくれてOK です。

この大会は年によって運営も参加メンバーも違うので、あまり参考にはならないかもしれませんが、少しだけ2008年の話をします。ロシアのノヴォクズネツクで開催された2008年の大会では、男子セクションは人数が少ないものの、非常にレベルが高かったです。Lysyj, Igor, Smirnov, Pavel, Bocharov, Dmitry といった、お前ら大学生だったのかよ! とつっこみたくなるほど、名のあるGM がロシアの男子代表でした。レイティング2200程度だった私ですらbye を食らい、ギリギリで最下位を逃れる苦しい戦いでした。(ポルトガルでは、もう少しレベルは下がったようです。)


豪華なオープニングセレモニー


Brazilian Pair


試合前の一コマ。中央は中国のGM Zhou Jianchao


レストデイには必ず開催地の観光ツアーがあるでしょう。

それでも、同年代の世界のプレーヤーたちとの交流は楽しかったですし、今でも付き合いのあるメンバーも複数います。(その時に友達になったブラジルのMekhitarian は、そろそろブラジル代表に入るでしょう。) 他の大会は来年以降も参加のチャンスがありますが、World University Chess Championships は今年しか参加できないかもしれませんので、大学生たちには思い切ってチャレンジしてもらいたいですね。エントリーの締め切りはすぐですが、トレーニングの期間は、まだ7か月もありますよ!

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